朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士が、食中毒と思われる症状で次々に倒れる事態が起きている。配給された食品に問題があったものと思われる。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、水害被災地の入居を祝う行事に参加した中央の幹部が、国境警備隊の視察に訪れた。これは、「兵士たちの食生活を点検せよ」という金正恩党委員長の指示によるものだ。 視察の報告を受けた金正恩氏は「警備隊の兵士は思想戦線の最前線を守る哨兵」と述べ「彼らに、中国人を ...

北朝鮮の朝鮮中央テレビは17日、金正恩党委員長が昨年11月から12月に行った各部門の現地指導の記録映画を公開した。この中で、金正恩氏が不自然な歩き方をしていることがわかった。 金正恩氏は2014年7月にも、左足を引きずる姿が朝鮮中央テレビで報じられたことがある。同年10月には、つえを使って歩く様子も確認されている。 今回の記録映画では、金正恩氏が昨年12月に、北朝鮮東部の江原道(カンウォンド)の少年団キャンプ場や元山(ウォンサン)製靴工場などを現地指導した様子が映されている。 ...

金正恩党委員長の「ファースト写真集」が発刊されていた。北朝鮮の祖国平和統一委員会(祖平統)が運営する対南宣伝サイト「わが民族同士」のグラビアコーナーに「人民の偉大な空」というタイトルの金正恩氏の写真集(PDFファイル)がアップされた。(リンク先:朝鮮語原文) 自分のヘンな写真も 金正恩氏は、国営メディアに動画や写真を公開して様々なことをアピールしてきた。例えば一昨年5月にスッポン工場を現地指導した際には、工場の管理不行き届きに激怒。カメラが回っているのも構わず怒り狂った。後に ...

北朝鮮のエリート候補生が、金正恩党委員長に近づくのを嫌がっている。その背景には、些細なことで粛清・処刑する金正恩氏の恐怖政治がある。 米政府系のラジオ・フリー・アジアによると、金正恩氏の身辺警護を担当する朝鮮人民軍(北朝鮮軍)護衛司令部の「親衛部隊」が人材難に陥っているという。 夜の奉仕も この親衛部隊には誰もが入れるわけでない。思想や家系に問題のない選び抜かれた若者が送り込まれる超エリート部隊だ。対象者の選抜は、朝鮮労働党の組織指導部護衛総局、通称「5課」で行うため、対象者 ...

北朝鮮の秘密警察である国家安全保衛部(現国家保衛省)の地方組織の悪行ぶりがまた明らかになった。秘密警察が脱北者の家族を持つある一家に濡れ衣を着せて拷問まで行ったと、両江道(リャンガンド)の内部情報筋が伝えてきた。 拷問で顔面を串刺しも 秘密警察は、金正恩独裁政権を陰で支える要の機関だ。国民の一挙手一投足を監視し、強制収容所も運営する。建前はあくまでも反体制的な動きの取り締まりや治安維持。その一方で、北朝鮮自体が貧乏国家であるがために予算は少なく、逆に国家に上納金を納めなければ ...

北朝鮮の金正恩党委員長は1日に発表した「新年の辞」の中で、「いつも気持ちだけで、能力が追いつかないもどかしさと自責の念に駆られながら昨年を送りました」などと述べ、北朝鮮の独裁者としては珍しく自己批判をして見せた。 どんな民主主義国家の元首にも劣らぬ殊勝な物言いだが、些細なことで国民を虐待・処刑する恐怖政治を、簡単に捨てるとは思えない。 (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…) 処刑前の動画公開 自己反省は、単なる表面的なイメージ戦略に過ぎないだろう――韓 ...

北朝鮮の金正恩党委員長が1日、朝鮮中央テレビをなど通じ肉声で発表した「新年の辞」で、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験は最終段階」と述べ、核・ミサイル能力の高度化を誇示したことが注目を集めている。 もちろん、注目に値する発言である。ただ、射程の長大なICBMは米国を狙った「専用」の兵器であり、米国の安保を軸に考えた場合に重大な懸案となるものだ。日本や韓国はとっくの昔に実戦配備された中距離弾道ミサイルの射程に収まっており、いま改めて騒ぐようなことでもない、とも言える。 ...

「社会的に、髪の毛を長くする現象はなくさなければなりません。(中略)女性たちが髪の毛を腰まで伸ばし、振り乱しているのは朝鮮式ではありません。」 (参考記事:北朝鮮ではブラジャーすらタブーだった?) これは、「先軍時代に合った社会主義的生活文化を確立することについて朝鮮労働党中央委員会責任イルクンたちと行なった談話」というタイトルで2003年2月と7月に発表された故金正日総書記の言葉だ。 談話で金正日氏は「理髪所にヘアスタイルの絵や写真を貼り付けて、客が選べるようにすべき」とも ...

金正恩党委員長が北朝鮮の最高指導者に就任してからの5年で、銃殺または粛清された人が340人に達することが明らかになった。 韓国国家情報院のシンクタンク、国家安保戦略研究院は、金正恩政権の5年間についてまとめた「金正恩執権5年の失政白書」で、金正恩氏が3代世襲権力を固めるために、自身の伯父の張成沢氏をはじめとして、高級幹部や住民340人を公開銃殺または粛清したと明らかにしている。 白書によると、処刑または粛清された幹部は2012年には3人だったのが、2013年には約30人、20 ...

2013年8月、日本と韓国のメディアは、金正恩氏の恋人であるとの説が取りざたされていた北朝鮮の有名歌手、玄松月(ヒョン・ソンウォル)氏が公開処刑されたと報じた。 美貌のバイオリニストが 玄松月氏など北朝鮮の有名芸術団のメンバー9人がポルノ映像を撮影し、頒布したことと、金正恩党委員長の夫人・李雪主(リ・ソルチュ)氏を中傷したというのがその理由だ。真偽の問い合わせを受けた韓国の国家情報院が「その事実を知っている」と答えたともあって、この情報は、あたかも事実であるかのようにとらえら ...

2016年の北朝鮮を振り返る(11) 韓国の統一省は10月末、金正恩党委員長が公式登場する回数が、年々減少しているという分析結果を明らかにした。2013年は212回だった公開活動の回数は、2014年は172回、2015年は153回。そして、2016年は11月末の時点で約110回だった。 自己顕示欲が強いといわれている金正恩氏の公開活動、いわば「お出かけ」が激減している理由としてまず考えられるのが一般庶民の反感だ。 金正恩氏のトイレ事情 北朝鮮の国民は体制に従順と思われがちだが ...

金正恩党委員長が、韓国大統領府(青瓦台)の襲撃を想定した特殊作戦をアピールしている。11日付の北朝鮮の朝鮮中央通信は、金正恩氏が朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の「第525軍部隊直属特殊作戦大隊」の戦闘訓練を指導したことを報じた。 実は金正恩氏は先月にも同部隊を視察した。その時、北朝鮮国営メディアは同部隊について「青瓦台とかいらい政府、軍部要職に居座って千秋に許せない希代の大逆罪を犯している人間のくずを除去することを基本戦闘任務にしている」と紹介した。 地雷爆発で吹き飛ぶ韓国軍兵士 北 ...

2016年の北朝鮮を振り返る(2) 北朝鮮では今年も、粛清の嵐が吹き荒れた。 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は10月19日、国会情報委員会の国政監査で、北朝鮮の金正恩党委員長がしばらく自制していた粛正を再開し、今年は9月までに64人が公開処刑されたと明らかにした。2011年12月に正恩氏が最高指導者になって以降では、処刑された朝鮮労働党、政府、朝鮮人民軍の幹部の数は100人以上に達するという。 人間をミンチに 一方、聯合ニュースは8月、北朝鮮内部の消息筋からの情報として ...

金正恩党委員長が11月に入り不気味な動きを見せている。これまで4回、現地視察を行っているが、その全てが朝鮮人民軍(北朝鮮軍)関係なのだ。 韓国では朴槿恵大統領の退陣要求が強まり、米国ではトランプ氏が勝利して対北朝鮮政策が不透明になるなか、金正恩氏に圧力をかける主要2カ国に隙間が出来るタイミングでのことだ。ただ、北朝鮮メディアが正恩氏の視察の様子として公開した写真をめぐって、韓国では「偽造説」も出ている。 ゴムボートに立つ金正恩氏 13日付の朝鮮中央通信によると、金正恩氏は北朝 ...

新潟市内で横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから、15日で39年となった。中学校からの帰宅途中に拉致されためぐみさんは、当時13歳だった。生存していれば現在52歳。実に人生の4分の3にもなる期間、北朝鮮に自由を奪われているのである。 安倍政権を名指しで非難 北朝鮮の工作員が、海岸から極秘に侵入し、誰にも悟られずに一般市民を拉致して連れて行く。拉致された本人には何ら落ち度はない。残された家族は北朝鮮に拉致されたという事実すら知りようもなく、何が何だかわからない状況のなかで苦しみ ...

北朝鮮当局が、8月末に北朝鮮北東部で発生した水害の被災地で、一部の住民に対して非人道的な対応をしているという。どうやら金正恩党委員長の意向が反映されているようだ。 「この世の地獄」 水害被害について、北朝鮮当局は「解放後初の大災難(建国以来の災害)」としながら、被災者数を「6万8900人」と公式にアナウンスした。しかし、その後の韓国の民間シンクタンクや国際赤十字が把握した情報から、実際にはその4倍以上、30万人にも上ることが判明。さらに、被害拡大の裏には犯罪的ともいえる「人災 ...