北朝鮮で一世を風靡したメディアプレイヤー「ノートテル」。これ一台さえあれば、CD、DVDの再生ができ、テレビまで見られるというすぐれもので、中国製のものが密輸により大量に流入、韓流コンテンツの普及に大きな役割を果たした。 デイリーNKと国民統一放送を運営する韓国の社団法人、統一メディアが2019年6月に発表した報告書によると、脱北者200人を対象にした聞き取り調査で、76.5%が「ノートテルを利用したことがある」と答えている。 ただ、携帯用とは言ってもそこそこの大きさがある。 ...

韓国統一省のチョ・ジュンフン報道官は11日のブリーフィングで、文在寅前政権が2019年に亡命を求めた脱北漁民2人を北朝鮮に強制送還した事件について、「(2人は)憲法上は大韓民国の国民であり、北朝鮮に引き渡した場合に受けるであろう様々な被害を考えるならば、明らかに間違った部分があった」との見解を示した。同省は当時、送還は適当としており、立場を180度翻したと言える。 当時の状況を振り返ってみよう。 漁民2人は同年11月2日に日本海上で拿捕(だほ)した北朝鮮のイカ釣り漁船の船員で ...

中国と国境を接する北朝鮮の両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)で、トンジュ(金主、新興富裕層)が次々に逮捕される事態となっている。その背景にあるのは、北朝鮮では重罪とされるものの密輸だ。 現地のデイリーNK内部情報筋によると、先月中旬、恵山で40代女性が両江道保衛局(秘密警察)に逮捕された。韓国や中国に住む脱北者が、北朝鮮に残してきた家族に送金した現金を手渡すブローカー業を営んでいた容疑だ。 家宅捜索で、自宅からは巨額の外貨と中国キャリアの携帯電話が発見され、保衛局はカネの出 ...

5月12日に国内での新型コロナウイルスの感染者が発生したことを公式に認めた北朝鮮。公式発表では、有熱者(発熱患者)の数は右肩下がりで減っており、ピークだった5月15日には39万2920人に達していたのが、今月5日以降は2000人を切っている。 だが、処罰を恐れた関係者が意図的に数字を減らして報告しているのではないかとの声が相次ぎ、治療薬の高騰、品薄、隔離施設の不備など、疑惑を裏付けるような情報も相次いでいる。 (参考記事:「コロナ減ったは嘘」背景に金正恩の"軍人虐殺"残酷ショ ...

北朝鮮では、政治的に重要な意味を持つ日の前後は一切の事件・事故の発生が許されない。お祝いムードや厳かな雰囲気を乱すというのがその理由だが、今月8日の故金日成主席の命日を控え、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の基地から3人の兵士が脱営(脱走)する事件が起きた。 デイリーNKの朝鮮人民軍内部の情報筋によると、中国との国境に程近い平安北道(ピョンアンブクト)東林(トンリム)に駐屯する第8軍団の125軽歩旅団で、新兵教育を終えて配属されたばかりの10代の兵士3人が脱走した。 北朝鮮軍では、暴言 ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、国家非常防疫司令部が集計した有熱者(発熱患者)の数を毎日報じているが、死者の累計は6月16日に73人だと触れて以降、一切明らかにしていない。 その背景には、コロナ感染者に関する統計について3回の方針変更があったことが考えられる。また、24日発表分からは1万人を切っているが、処罰を恐れた地方幹部が、意図的に数を過少報告しているとの疑惑が浮上している。 (参考記事:「コロナ減ったは嘘」背景に金正恩の"軍人虐殺"残酷ショー) そんな中、国営メディアの報じ ...

金正恩総書記が、去年3月に打ち出したメガプロジェクトの「平壌市1万世帯住宅」。市内の5つの地区に、2025年までに合計で7万世帯の住宅を建設するというものだが、最初に着手されたのが、郊外の寺洞(サドン)区域の松新(ソンシン)・松花(ソンファ)地区。 その工事が終わり、1万世帯の住宅が完成したと、国営の朝鮮中央通信が今年4月に報じている。 完成したばかりの住宅だが、さっそく欠陥住宅であったことがバレてしまった。平壌のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 地区の「目玉」である80階建 ...

北朝鮮の国営の朝鮮中央通信が配信している様々な記事。その中には、このようなものが散見される。 革命学院の生徒と全国の子ども、小学校の生徒が贈り物をもらう 【平壌1月2日発朝鮮中央通信】敬愛する金正恩総書記は新年を迎えて革命学院の生徒と全国の子ども、小学校の生徒に贈り物を送った。 万景台革命学院(平壌)と康盤石革命学院(同)、各地の育児院、愛育園、初等学院、平壌から遠く離れている北辺の片田舎と境界沿線の農村、朝鮮東海と朝鮮西海の離島の村の全ての子どもと小学校の生徒が贈り物をもら ...

2013年12月、北朝鮮で金正恩総書記の叔父である張成沢(チャン・ソンテク)元朝鮮労働党行政部長が処刑された事件は、世界に衝撃を与えた。 この1年前に最高指導者となったばかりだった金正恩氏は、部下の中では実力ナンバー1と言われた張成沢氏が、後見人のひとりとなっていたからだ。 張成沢氏は金正恩氏の叔母である金慶喜(キム・ギョンヒ)元党書記の夫だから、血縁ではない。しかし、ごく近い関係の身内を処刑した例は、やはり残忍な指導者だった金日成主席や金正日総書記の時代にも見られなかった― ...

先月23日から今月2日にかけて、梅雨前線が朝鮮半島の中南部に停滞。それに伴い、北朝鮮でも大雨が降り続いた。 国営の朝鮮中央通信は、先月30日から今月2日までの間に、西海岸、慈江道(チャガンド)、咸鏡南道(ハムギョンナムド)、江原道(カンウォンド)で100ミリから150ミリ、黄海北道(ファンヘブクト)黄海南道(ファンヘナムド)南部、江原道内陸、開城(ケソン)市で200ミリから300ミリの雨が降るとの気象水文局(気象庁)の予報を伝えている。また、大雨に農地に被害が出ないよう、あら ...

朝鮮人民軍(北朝鮮軍)には、「直抜軍官」と呼ばれる人々がいる。軍官学校(士官学校)を卒業して軍官(将校)になったのではなく、一般の兵士から昇進した叩き上げの人々だ。 日本に例えて言うならば、国家公務員のキャリアとノンキャリア。両者間には待遇に差があるが、朝鮮人民軍も同様のようだ。 南浦(ナムポ)のデイリーNK内部情報筋によると、現地に駐屯する第3軍団に所属する軍官30人に除隊命令が下された。そのいずれも直抜軍官だ。これは、朝鮮労働党中央軍事委員会第8期第3回拡大会議での決定に ...

北朝鮮の刑事訴訟法356条は、裁判の1審判決に対して被告人は上訴でき、検事は抗議することができると定められている。いずれも日本でいう控訴を指す。これは民間人の裁判に適用されるもので、軍人の場合は別の法律をもって裁かれることになっているが、同様の制度があるようだ。 実際、暴行致死事件で起訴された軍人が1審判決に不満を持ち、上訴を行った。ところが、その結果は意外なものとなった。詳細を、デイリーNKの朝鮮人民軍(北朝鮮軍)内部情報筋が伝えた。 話の主人公は、軍保衛局(旧称保衛司令部 ...

韓国の朝鮮日報は1970年8月29日、政府が当時流行していたハプニングという前衛芸術とヒッピーが、社会に退廃的な風潮を巻き起こすと判断、ソウル市警に取り締まりを指示したと報じている。ソウル市内では「長髪族」595人が取り締まられ、うち204人は髪を短く切られる処分を受け、58人は略式起訴された。 朴正煕軍事政権下では、長髪のみならず、シースルーの服、ホットパンツ、ピアスなどファッション全般に対する取り締まりが続けられたが、クーデターで政権を掌握した全斗煥氏が、大統領に就任した ...

梅雨前線の北上に伴い、朝鮮半島では大雨が降り続いている。防災インフラの脆弱な北朝鮮では、各地で被害が続出している。 そんな中、被害復旧を担当する軍部隊の幹部が解任された。デイリーNKの朝鮮人民軍(北朝鮮軍)内部の情報筋が伝えた。 解任されたのは、金正恩総書記の警備にあたる護衛局傘下の115建設旅団の旅団長と政治委員だ。軍保衛局は、本部党政治委員会で、大雨と洪水の被害復旧の任務をまともに遂行できなかったとして、2人の解任を決めた。この115建設旅団とは、金正恩氏が使う1号道路、 ...

北朝鮮と中国の国境を流れる豆満江で、20代の夫婦が脱北を図ろうとしたものの、銃撃されて死亡する事件が起きた。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えたところによると、事件が起きたのは今月3日の深夜。咸鏡北道の会寧から、川向うの中国・吉林省の延辺朝鮮族自治州龍井に向かおうとしていた20代の夫婦が、国境警備隊から銃撃され、死亡した。 コロナ感染防止という理由からか、遺体は10日間放置され、最近になって回収されたことをきっかけに、この衝撃的な出来事に関する情報が ...

北朝鮮の首都、平壌の北にある平安北道(ピョンアンブクト)徳川(トクチョン)。周囲に炭鉱が集中しており、良質な石炭を利用できる環境の下で様々な産業が発達していた。 一例を挙げると、大消費地の平壌に供給するために、野菜や果物を温室栽培している。このように、石炭を利用した農業と軽工業は地域経済を潤していたが、当局はそれらを非常にくだらない理由で潰そうとしている。 (参考記事:足元のカネを掘れ!…「イチゴ栽培」で儲ける北朝鮮の人々) 現地のデイリーNK内部情報筋によると、徳川市安全部 ...