北朝鮮の金正恩党委員長は10日、朝鮮労働党創建75周年を記念して行われた閲兵式(軍事パレード)で演説。国民に向け「ありがとう」と感謝の言葉を繰り返すと同時に、生活苦が解消できていないことに対して、「ただの一度も満足に応えることができず、本当に面目ありません」と謝罪した。また、演説中に涙ぐむような場面もあった。 この軍事パレードと演説について、韓国デイリーNKは平壌市民と、国境地域に住む市民の北朝鮮国民2人にインタビューし、北朝鮮国内の反応を探った。その内容の一部を紹介する。 ...

中国には、数万人から数十万人に達する脱北者が潜伏していると言われている。 正式にビザを取って中国に住む親戚を訪ね、ビザ満了後も滞在し続けて仕事をする人、国境の川を渡り短期間の仕事をして北朝鮮に帰る人、人身売買の犠牲になり望まぬ結婚を強いられた人、韓国や第三国を目指す人など、脱北の動機や目的は様々だ。 中国は、個々の事情に配慮せず、脱北者を一律に「経済目的で入国した不法滞在者」と見なし、摘発し次第、北朝鮮に強制送還している。送還後に自由や生命が脅かされかねない人々の送還を禁止し ...

10日の朝鮮労働党創立75周年を記念した閲兵式で演説し、経済的な苦難を強いられている国民に感謝と謝罪の言葉を繰り返した金正恩党委員長が、またもや反省の弁を述べた。 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は14日、金正恩氏が台風で被害を受けた咸鏡南道(ハムギョンナムド)検徳(コムドク)地区の災害復旧現場を現地指導したと伝えた。日時は明かされていないが、現地指導は前日に行われたものと思われる。 電力難を訴えて処刑 その際に金正恩氏は、地方の住民たちの生活実態を把握できていなかったことを認め、「 ...

【平壌10月14日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が、咸鏡南道検徳地区の災害復旧現場を現地で指導した。 朴正天、李日煥、キム・ヨンス、趙甬元、玄松月、金明食の各氏が同行した。 臨時に復旧した危険極まりない峡谷鉄道を走らせて、遠くて険しい検徳の地まで訪れた最高指導者金正恩党委員長を人民軍指揮メンバーは大きな感激と激情の中で迎接した。 わずか1カ月前、党中央 ...

韓国では今、料理研究家のペク・チョンウォン氏がテレビに出演しない日がない。同国内はもちろん、日本を含む海外でも店舗網を広げるレストランを経営し、YouTubeのチャンネル登録者数は447万人を数える。 同氏の番組は北朝鮮国民、とくに富裕層の女性たちの間で人気だ。とはいえ、自由に見られるわけではない。それどころか隠れて視聴したことが当局にバレたら、厳しすぎるお仕置きを受けることになる。 (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…) 平安南道(ピョンアンナムド) ...

北朝鮮は今月10日の朝鮮労働党創建75周年に際し、大赦(恩赦)を実施した。 金正恩党委員長は政権の座に就いて以降、2012年4月15日の金日成氏生誕100周年、2015年10月10日の朝鮮労働党創建70周年などに合わせて大規模な赦免を行ってきた。たとえば2018年には、9月9日の建国70周年を控えて8月1日から赦免を実施し、管理所(政治犯収容所)を除くすべての教化所(刑務所)に収監されている受刑者に対して一律3年の減刑を行われ、多くの人が釈放された。 これは、最高指導者の「慈 ...

【平壌10月12日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党創立75周年慶祝大マスゲーム・芸術公演「偉大な嚮導」が11日、メーデー・スタジアムで行われた。 朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が、公演を観覧した。 金正恩党委員長がひな壇の観覧席に姿を現すと、全ての出演者と観客は金正恩委員長を仰いで熱狂の歓呼の声を上げた。 金正恩委員長は、愛する人民にあいさつを送った。 金正恩委員長に子供た ...

2020年は北朝鮮にとって踏んだり蹴ったりの1年だ。国際社会の制裁でただでさえ苦しいところに、例年よりさらにひどい自然災害、そして新型コロナウイルス。北朝鮮国内に複数いるデイリーNKの内部情報筋からは、その苦境を知らせる情報が相次いで届いている。 (参考記事:コロナ苦境で配給停止…「金正恩エリート」に餓死の恐怖) そのしわ寄せは、より脆弱な階層に来ている。コチェビ(ストリート・チルドレンやホームレス)がその代表格だが、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が取り上げたのは ...

北朝鮮の経済は4つの軸から成り立っている。人民経済(第1経済)、軍需経済(第2経済)、党経済(第3経済)、そしてインフォーマルセクターにあたる私経済だ。その中で軍需経済が占める割合は決して小さくない。 例えば、北部にある慈江道(チャガンド)は、険しい山に囲まれた地理的特性を生かして軍需経済が中心の地域となっている。江界(カンゲ)トラクター総合工場、江界精密機械総合工場、2・8機械総合工場など、いずれも民生用に偽装された名前を持っていて、一見しただけでは軍需工場かどうかわからな ...

北朝鮮では、2007年に定められた刑法附則で、国家財産の略取、強盗、破損、貨幣偽造、故意の重傷害、誘拐などについて、従来の刑法の定めた最高刑を上回り、死刑を宣告できると定めている。 その中の一つが強姦だ。刑法279条では、暴行、脅迫により女性を強姦し、死に至らしめた場合には10年以上の労働教化刑(懲役刑)と定めているが、実際には死刑にもなりうる。しかし、北朝鮮政府は2017年7月に国連女性差別撤廃委員会に提出した報告書では、強姦罪で処罰された事例は5件に過ぎないとしており、こ ...

韓国に亡命したチョ・ソンギル前駐イタリア北朝鮮大使代理の妻であるイ氏が、北朝鮮に残る娘の安否を憂慮し、北朝鮮への帰国を希望しているという。このことは韓国の李仁栄(イ・イニョン)統一相も8日に行われた国会外交統一委員会の国政監査で認めている。 北朝鮮当局は、中国などで拘束された脱北者が送還された場合、韓国行きを試みた脱北者を「反逆者」として扱い、特に重い罰を下す傾向がある。 今のところ、夫妻の娘は元気に過ごしているとの情報があるが、予断を許さない状況と言える。 (参考記事:若い ...

北朝鮮は、国内への新型コロナウイルスの流入を防ぐために、国境を封鎖し、貿易を停止、さらに国境の警備を強化して、密輸に対して厳しい取り締まりを行っている。 そのための人員として「爆風軍団」と呼ばれる特殊部隊員3000人を現地に投入したが、現地の民間人、地元部隊の軍人とトラブルを起こしたり、中国に不法侵入して強盗を働いたりと、様々な問題を引き起こしている。 そのこととの関連は不明だが、当局は密輸の取り締まりに当たる別組織を立ち上げ、人員をさらに投入した。 (参考記事:北朝鮮の特殊 ...

2年前に姿を消し、米国などへの亡命の道を探っていると伝えられていた北朝鮮のチョ・ソンギル駐イタリア大使代理(当時)が昨年7月、妻と共に第三国を経由して韓国に入国していたことがわかった。 韓国の聯合ニュースが与野党および複数の情報関係者の話として伝えたところでは、チョ氏は現在、韓国当局の保護下にある。これまで韓国入りの情報が伏せられていたのは、北朝鮮に残る家族の身を案じた本人の求めに応じたものだという。 隠微な生活実態 一方、韓国の主要メディアはこのニュースを伝えながら、チョ氏 ...

北朝鮮では時に、酒に酔ったうえでの乱闘騒ぎが大事件に発展することがある。今年8月には爆風軍団(特殊部隊)と国境警備隊の乱闘で死傷者が出る事態となった。昨年3月には軍の将校と大学生のグループが乱闘になり、一部の将校が禁固や降格という重い処分を受けた。 しかし、これぐらいなら序の口である。北朝鮮でかつて、軍のある中隊が酒に酔って起こしたトラブルが、流血の惨劇に発展したエピソードを、脱北者で韓国紙・東亜日報の記者であるチュ・ソンハ氏が、自身のブログで明かしている。 北朝鮮は1986 ...

北朝鮮では過去、犯罪が多発した時期があった。一つは、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のころだ。国による配給システムが崩壊し、食べ物を得るすべを持たなかった人々が次々に餓死していった。 一般人同士の犯罪が多発する一方で、燃料、原材料不足で操業停止となった国営工場から設備を盗み出す人が相次いだ。北朝鮮の刑法は、91条から94条の4つを、国家財産の窃盗、横領、搾取に当てているが、これはその当時の状況を反映したものだ。 (参考記事:強盗を裁判抜きで銃殺する金正日流の治安対策) ...

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、北朝鮮の平安南道(ピョンアンナムド)で9月中旬、朝鮮労働党の幹部を非難する「落書き」が発見され、道保衛部(秘密警察)が大々的な犯人捜しに乗り出しているという。 北朝鮮では、党の権威は最高指導者の権威に直結するものととらえられており、それを傷つける行為は政治的事件として扱われ、処刑や政治犯収容所送りなどの厳罰が下されることも珍しくない。 (参考記事:女性芸能人らを「失禁」させた金正恩の残酷ショー) 現地情報筋がRFAに語ったと ...