「毎朝、生き延びたと感じる」氷点下30度の夜を戦う北朝鮮国民
中国以上の厳しすぎるゼロコロナ政策で、経済に深刻なダメージが出ている北朝鮮。多くの庶民は、暖房に使う燃料の調達に苦労している。 北部の両江道(リャンガンド)は、寒波が訪れると最低気温が氷点下30度にまで下がる。道内のデイリーNK内部情報筋は、地域住民は石炭はもちろん、薪すら買えず、枝や枯れ草を集めていると伝えた。以前のように山に入ってに薪を切り出すことができればいいのだが、金正恩総書記の進めている植林事業により、無断伐採への取り締まりが強化され、以前のようにできなくなった。 ...
金正恩の「やりすぎ風紀指導」で高校生が死亡
北朝鮮の高校生が、韓流ドラマや映画を視聴した上、広範囲に拡散させたとの容疑で公開処刑されたと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じているが、今度は同様の容疑で逮捕された高校生が、勾留中に死亡する事件が起きた。 (参考記事:金正恩お得意の「残酷ショー」 高校生3人を見せしめ処刑) 首都・平壌のデイリーNK内部情報筋によると先月、市内の大城(テソン)区域の高級中学校(高校)に通う生徒4人が、「韓流取締法」とも呼ばれる反動思想文化排撃法の不純録画物視聴および保管、流布、未 ...
「白菜よりも安い」北朝鮮で金日成バッジの価値暴落
北朝鮮の人なら誰でも胸に付けている金日成主席と金正日総書記のバッジ。神聖不可侵の存在だけあってバッジも大切にされているかと思いきや、市場で売りに出されている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 咸鏡南道(ハムギョンナムド)の情報筋は、咸興(ハムン)市の興南(フンナム)区域の市場で、労働党旗に金日成氏の顔が描かれた「党像」と、国旗の上に金日成氏、金正日氏の顔が描かれた「双像」バッジが取り引きされていると伝えた。 衝撃的なのはその価格だ。 双像は党幹部だけに配ら ...
金正恩、期待のドローン部隊指揮官「いけにえ」で処刑
朝鮮人民軍航空及び反航空軍(北朝鮮空軍)の苔灘(テタン)飛行場の無人機(ドローン)大隊の副大隊長が軍事裁判にかけられ、死刑判決を受けた。刑は今月10日に執行されたと、デイリーNKの軍内部情報筋が伝えた。 北朝鮮は2015年に無人機部隊を立ち上げ、韓国との軍事境界線に近い苔灘に、自爆型ドローンを配備してきた。副大隊長は部隊の立ち上げから関わり、ドローン技術運用分野の責任を負った貫禄のある指揮官だったという。 軍は今年10月に大規模な演習を行ったが、総参謀部と国防省の指示を受け、 ...
軍内に不満…総参謀部90人を追放した金正恩の「心配事」
北朝鮮には「シムリョ」という言葉がある。漢字で書くと心慮、文字通り心から憂うという意味だが、金正恩総書記が何らかの懸念事項について述べる際に使われる。また、その憂いを解くことが求められることから、実質的には命令と変わりない。 それを怠ったとの理由で、90人もの軍官(将校)が職を解かれ、首都・平壌から追われる身となった。デイリーNKの軍内部情報筋が詳細を伝えた。 問題の発端となったのは、今年10月の6日と8日に金正恩総書記の現地指導の下で行われた、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の前線長 ...
軍内に不満…総参謀部90人を追放した金正恩の「心配事」
北朝鮮には「シムリョ」という言葉がある。漢字で書くと心慮、文字通り心から憂うという意味だが、金正恩総書記が何らかの懸念事項について述べる際に使われる。また、その憂いを解くことが求められることから、実質的には命令と変わりない。 それを怠ったとの理由で、90人もの軍官(将校)が職を解かれ、首都・平壌から追われる身となった。デイリーNKの軍内部情報筋が詳細を伝えた。 問題の発端となったのは、今年10月の6日と8日に金正恩総書記の現地指導の下で行われた、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の前線長 ...
「取り調べでボロボロ」女子大生らの姿に北朝鮮国民も衝撃
2017年に公開された韓国映画『コンフィデンシャル/共助』。北朝鮮の捜査員が韓国に派遣され、現地の刑事とともに犯罪グループを追うスパイアクションだが、『愛の不時着』のヒョンビンや少女時代のユナらスターが出演したとあって広範な人気を呼び、観客動員数718万人の大ヒット作となった。 そんな映画を見た北朝鮮の大学生2人が先月末、公開裁判にかけられた。平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 公開裁判が行われたのは南浦(ナムポ)市運動場。動員された500人もの若 ...
金正恩「自慢のタワマン」をさっさと売り飛ばす平壌市民
北朝鮮の首都・平壌の郊外にある松新(ソンシン)・松花(ソンファ)地区と言えば、無計画に伸びた裏道に、木造住宅が立ち並ぶ立ち遅れた地域だった。それが、国内最高の300メートルの80階建てタワマンなど、160棟の中高層マンションが立ち並ぶ巨大ニュータウンへと大変貌を遂げた。 北朝鮮は目に見える業績としてハコモノ建設に力を入れる傾向が強いが、金正恩総書記は政権に就いて以来、倉田(チャンジョン)通り、未来科学者通り、黎明(リョミョン)通りなど、次から次へとタワマンを建て続けている。 ...
米国も怒り、金正恩「見せしめ射殺体」の衝撃情報
米財務省は北朝鮮に対する追加制裁を発表。新規に2個人8機関が制裁指定され、その中には中朝-露朝間の国境警備を担当する国境警備総局も含まれた。 同省は発表に際する声明で、「国境警備総局をはじめとする国の保安機関による脱北阻止活動の影響で、北朝鮮から逃れる旅程は非常に危険だ」と指摘。また「地雷や『発見、即時射殺』との命令を含む厳格な国境管理により、数多くの北朝鮮住民が死亡した」とし非難した。 主要な脱北ルートとなっている中朝国境ではこの間、同省が指摘したとおり、多くの人命が奪われ ...
金正恩を当惑させた「北朝鮮の女ボス」の大胆な行為
今年2月初め、中国との国境に接する北朝鮮の新義州(シニジュ)市で、40代の女性が逮捕されるできごとがあった。女性は闇両替商など様々な違法ビジネスを営んでいたとされ、自宅からは巨額の現金が押収されたという。 北朝鮮で、巨額の不正蓄財が発覚すれば、公開処刑か政治犯収容所での無期刑など、極刑に処される可能性が高い。 しかし、この女性の場合はそうはならなかったようだ。何故か。 財力を総動員して当局者を買収したとも考えられるが、それもやりすぎれば金正恩総書記の知るところとなり、どうやっ ...
北朝鮮女性「吊し上げの刑」見せしめショーの流出映像
北朝鮮の両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市で10月、韓流ドラマや映画などを視聴し、拡散させたとして摘発された高校生ら3人が公開処刑されたとの情報があることについては、すでに本欄で言及した。 韓流コンテンツのまん延など反社会主義・非社会主義行為を取り締まる82連合指揮部は、飛行場の滑走路に群衆を集めて公開裁判を実施。銃殺刑を即決で執行したという。 北朝鮮では、銃殺刑には至らないケースも含めて、まず大勢の前で「吊し上げの刑」にし、見せしめにするのための公開裁判が頻繁に行われて ...
金正恩「処刑部隊」に年末ノルマ…息を殺す北朝鮮国民
北朝鮮の安全部と保衛部は、ゆすりたかりを繰り返すチンピラ同然の集団であり、庶民にとっては実に忌々しい存在だ。安全部は日本の警察に相当し、保衛部は公開処刑などを担当する秘密警察だが、いずれも拷問などの乱暴な手法を多用する。 彼らは社会のいたるところで監視の目を光らせており、北朝鮮の人々は、うまく折り合いをつけながら共存するしかない。 だが、毎年この時期になると多くの人々が息を殺し、安全員や保衛員をできるだけ避けるようになる。その理由について、両江道(リャンガンド)のデイリーNK ...
「禁断のモノマネ」がバレた北朝鮮エリート校幹部の悲惨な運命
北朝鮮には、朝鮮労働党の幹部を養成する「党学校」という教育機関がある。首都・平壌にある中央幹部学校(旧称:金日成高級党学校)を頂点に、各地に置かれている。 江原道(カンウォンド)にある党学校で経理課長を勤めていた男性が、不正行為を行った容疑で逮捕されたと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 党学校の学生は、寮で寝泊まりしながら教育を受ける。朝鮮労働党江原道委員会(道党)は、財政状況がいかに悪くとも党学校の教員と学生には食糧配給をきちんと続けていた。経理課長は、この配給され ...
北朝鮮軍の20代兵士「不純録画物」巡り暴行死の悲劇
北朝鮮の首都・平壌の朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の部隊に勤務する20代の兵士が、「不純録画物」を見て流通させた容疑で摘発されたが、取り調べの過程で暴行を受け死亡し、当局が調査に乗り出した。デイリーNKの軍内部情報筋が伝えた。 平壌郊外の郊外の三石(サムソク)区域にある91訓練所は、事実上の平壌防衛司令部だ。そこの乗用車管理所で運転手として勤務していた20代の下戦士(二等兵)のキム氏は、訓練所と市内を行き来していたが、道すがら入手した不純録画物を見ていた容疑で先月27日、訓練所の保衛 ...
金正恩「体制不安」を危惧か…国民の移動制限を強化
北朝鮮は世界でも類を見ない、移動の自由が厳しく制限された国だ。登録した居住地を離れ、市や郡の境界線を越えるには旅行証という国内パスポートを申請しなければならない。また、宿泊するには面倒な宿泊登録が求められる。 つまり、軍入隊、大学進学などの特別な理由がない限りは、生まれ育った地域に一生縛り付けられ、他の地域を見る機会が与えられないほどだった。 そして最近、こうした統制の仕組みがさらに強化されているもようだ。 北朝鮮の移動規制は近年、なし崩し的な市場経済化が進むに従って、徐々に ...
金正恩から「金塊17億円相当」強奪…車で運搬中、元特殊部隊員か
北朝鮮で、運搬中だった大量の金塊が強奪されるという、前代未聞の大事件が発生した。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋によると、事件が起きたのは11月の中旬のこと。中国と国境を接する新義州(シニジュ)から首都・平壌に向かう国道1号線で、車両が3人の強盗に襲われた。 車に積まれていたのは、党中央に納められる予定だった金塊200キロ。今月2日の日本での価格で約17億3670億円相当だ。車には2人の武装した軍人が乗っていたものの、 ...