北朝鮮は、10月10日の朝鮮労働党創建75周年に際し、大赦(恩赦)を実施した。 米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋は、先月8日に、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の会寧(フェリョン)市にある全巨里(チョンゴリ)教化所(刑務所)から、過去の大赦より遥かに多い300人もの受刑者が釈放されたと伝えた。 残りの刑期が2年以下、または健康状態の悪い人、そして今までとは異なり脱北後に強制送還された人も対象となった。 別の情報筋も、咸鏡南道(ハムギョンナムド)咸興(ハムン)のにあ ...

かつて、中国国内に100ヶ所とも言われる店舗数を誇った北朝鮮レストラン(北レス)。遼寧省最大都市の瀋陽や、川越しに北朝鮮を望める丹東では、北レスの隣が北レスというほど店舗が密集していた。 その状況が一変したのは、2016年2月のことだ。韓国の朴槿恵政権(当時)は、北レスの収入が核開発やミサイル開発に使われる可能性があるとして、自国の観光客に利用自粛を呼びかけた。上客を失ったところに追い打ちをかけたのは、北朝鮮企業との合弁事業を禁じる内容を含む2017年9月の国連安全保障理事会 ...

米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が勝利したことを受けて、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が、軍幹部を対象にした思想教育を推進しているという。 最近、対米外交の前面に出てきていた金与正氏だが、脱北者の対北ビラ散布を巡って韓国の文在寅政権に対して見せたのと同じように、米国に対しても「強硬派」としての顔を見せ始めているようだ。 (参考記事:【写真】水着美女の「悩殺写真」も…金正恩氏を悩ませた対北ビラの効き目) デイリーNKの内部情報 ...

かつて、北朝鮮から日本への主要な輸出品のひとつであったマツタケ。日本政府が2006年の制裁措置で、北朝鮮からのマツタケの輸入を禁止して以降、日本の市場からは姿を消したが、北朝鮮にとっては依然として重要な外貨輸入源であることには変わらない。 2017年末に国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁決議が採択されるまでは、中国に正式に輸出され、それ以降も密かに輸出されている模様だ。また、金正恩党委員長は2018年9月、南北首脳会談を記念して、韓国に2トンものマツタケをプレゼントしている。韓 ...

朝鮮半島を分断する軍事境界線にほど近い、北朝鮮・江原道(カンウォンド)洗浦(セポ)。荒野の広がる高原地帯だったこの地に、金正恩党委員長は畜産の一大拠点「洗浦地区畜産基地」の建設を始めた。 5万ヘクタールの敷地に牧草地、畜舎、畜産物加工工場、飼料となる作物を栽培する畑、労働者が住む住宅など数多くの施設を建設するこのプロジェクトは、2017年10月に完工式を迎えた。 そんな洗浦地区のある幹部が、畜産そっちのけで私腹を肥やすビジネスに没頭していたことが発覚、家族もろとも追放されたと ...

「オバマ大統領と私は、人権の改善が国家発展の力になると信じている」 米大統領選で勝利したジョー・バイデン氏はオバマ前政権の副大統領だった2011年8月21日、中国・四川省成都市の四川大学で行った講演で、このように述べた。この時、ホスト役としてバイデン氏と同行したのは、次期最高指導者への就任が確実視されていた習近平国家副主席だった。 バイデン氏はさらに、米中関係強化の重要性を訴える一方、両国の最大の相違点は「人権」にあるとし、「中国は人権の改善を通じ、さらに自由を手に入れ社会を ...

米大統領選でのジョー・バイデン民主党候補の勝利を受けて、対米関係の打開をトランプ大統領との「個人的関係」に大きく依存してきた北朝鮮の金正恩党委員長は、いま何を思っているのだろうか。 北朝鮮は、バイデン氏が副大統領を務めたオバマ前政権を激しく忌み嫌っていた。来年1月に発足することになるバイデン次期政権についても、強い警戒心を抱いているだろう。 北朝鮮メディアはすでに昨年の時点で、バイデン氏を罵倒している。朝鮮中央通信は「狂犬は一刻も早く棍棒で叩き殺すべき」と題した2019年11 ...

中国との国境に面した北朝鮮の貿易都市、両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)で今月1日、国境警備隊の責任保衛指導員(秘密警察)と兵士の2人が、武装したままで川を渡り、脱北する事件が起きた。 これに伴い、2日午前から恵山市内に封鎖令が発せられ、一切の外出が禁止されている。 (参考記事:北朝鮮で特殊部隊と国境警備隊の衝突続く…「発砲」寸前の事態に) デイリーNK内部情報筋によると、特殊部隊「暴風軍団」の兵士2000人が3日未明に専用列車に乗り、4日午後4時半に恵山に到着した。 部隊 ...

北朝鮮当局は今のところ、自国内で新型コロナウイルスの感染者は発生していないとしている。しかし、国民の多くは信用せず疑心暗鬼にかられ、各地で「コロナ・パラノイア」とも言うべき現象が起きている。 今回「コロナ騒ぎ」が起きたのは、東海岸の江原道(カンウォンド)元山(ウォンサン)だ。 現地のデイリーNK内部情報筋によると、元山市の水上洞(スサンドン)にある元山水産大学の寮で、多くの学生が高熱、呼吸混乱の症状を示し、学校は完全に閉鎖された。翌日、地域の保健当局関係者が大学に派遣され、学 ...

韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は3日に行われた国会情報委員会による国政監査で、北朝鮮の金正恩党委員長の健康状態と関連し、「2012年8月ごろの90キロから8年間に毎年平均6~7キロ増加して、現在は140キロ台だ」とし、「昨年は130キロ台だった」と報告したという。 国情院が金正恩氏の体重に増えるのは久しぶりだ。前回は2016年7月に、「2012年に初めて登場したときは90キロだったが、2014年には120キロに、そして130キロまで増えたと推定される」としていた。 この ...

北朝鮮の金正恩党委員長は今年5月1日、平安南道(ピョンアンナムド)に建設された順川(スンチョン)燐酸肥料工場の竣工式に参加した。しばらく公の場に姿を見せず、重病説や死亡説が飛び交うさ中での登場だっただけに、世界から注目を集めるニュースとなった。 しかし華々しい竣工式とは裏腹に、工場の中身はお粗末なものだった。肥料を生産するラインが1本たりとも稼働できる状態になかったのだ。そして、そんな状況は半年たった今でも変わらない。 (参考記事:「政府の動きがおかしい」北朝鮮国内で金正恩死 ...

各地でロックダウン(都市、地域封鎖)が相次いでいる北朝鮮。デイリーNKなどが把握したケースは以下の通りだ。 7月24〜8月14日 開城(ケソン) 8月27日〜9月14、17日 両江道(リャンガンド)の三池淵(サムジヨン)、恵山(ヘサン)、慈江道(チャガンド) 10月26日 慈江道の満浦(マンポ) (参考記事:北朝鮮国境都市、コロナ感染のおそれで2度目の封鎖令) いずれも新型コロナウイルスの感染が疑われる者が地域に入ったという理由からだが、それ以外の理由での封鎖も行われている。 ...

台風9号(メイサーク)が朝鮮半島に上陸したのは今年9月。北朝鮮最大の亜鉛の産地、咸鏡南道(ハムギョンナムド)端川(タンチョン)市の検徳(コムドク)鉱山では、坑道全てが浸水し、数多くの死者、行方不明者を出した。 鉱山のイルクン(幹部)と労働者は、朝鮮労働党検徳鉱山委員会に対して台風の危険性を説明し、台風が来る前にすべての設備と労働者を撤収させるべきと提言したが、党委員長は聞き入れず、大きな被害を招いた。 (参考記事:北朝鮮最大の亜鉛鉱山、台風で坑道すべて水没し死者多数) 被災地 ...

北朝鮮の対韓国宣伝サイトである「ウリミンジョクキリ(わが民族同士)」は2日、韓国が米軍の「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の追加配備を目論んでいるとして、「好戦的な妄動は自滅だけを招く」と警告する論評を掲載した。 同サイトは24日にも、韓国の文在寅大統領が日本の菅義偉首相の就任を祝う書簡を送ったことは、「民心をないがしろにする反逆であり売国である」と非難する論評を掲載した。 北朝鮮は6月、脱北者団体による対北宣伝ビラの散布と、それを許した韓国政府に反発して開城(ケソン)工業 ...

近年の北朝鮮は連続して自然災害の被害を受けているが、今年は8号(バービー)、9号(メイサーク)、10月(ハイシェン)の3つの台風が上陸し、甚大な被害が発生した。 金正恩党委員長は、被災地に軍の兵力を投入し復旧に当たらせる一方で、自身も現地を訪問、その様子を国営メディアに報道させるなど、「人民愛」の宣伝に余念がない。 (参考記事:「軍の戦闘力に喜び」金正恩氏、水害復旧現場を視察) その「愛」は、人の命を奪う形でも示される。人民武力省後方総局のイルクン(幹部)4人が、現場に派遣さ ...

金網に囲まれた民家の裏庭と思しき空間で、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士と女性が、穀物に棒を振り下ろし、レーキのような農機具を使い、わらを袋詰めしている。その様子を、武装した別の兵士2人が見守っている――。 中朝国境の中国側から撮影されたと思われるこの映像が、動画共有サイトTikTokに投稿された。何気ない脱穀の風景に見えるが、ここは協同農場である。本来なら、兵士がいるはずのない場所だ。彼らは何をしているのだろうか。 両江道(リャンガンド)の朝鮮人民軍情報筋は、こう説明した。 「 ...