泥だらけの道を行進中に手足が揃っていないと上官から蹴りつけられる。何か間違いを起こしたのか、上官から怒鳴りつけられる。 いずれも、中国側から国境の川越しに撮影された朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の女性兵士の悲惨な生活を収めた動画に写った光景だ。この動画には、非常に興味深いシーンがいくつも収められている。 (参考記事:【動画】北朝鮮「女性兵士」たちの、やり切れない日々) YouTubeチャンネル「アリランday」で動画が公開されたのは今年8月。緯度の高い北朝鮮北部とは言えども、相当の暑 ...

北朝鮮の金正恩総書記の「特閣」(別荘)で壮絶な虐待を受けていた護衛兵が今年9月、脱走して中国に逃げ込む事件が起きた。 その後日談が明らかになった。 三池淵(サムジヨン)特閣から逃亡した19歳の兵士・リョム氏は5日後に逮捕され、取り調べを受けた上で先月7日、平壌の保衛局保衛旅団の兵士や本部課長級以上の軍官(将校)が見守る中、公開処刑されたという。 金正恩氏の警護にあたる超エリート部隊の兵士たちは、思想や成分(身分)に問題がないことが求められるのはもちろん、一時帰宅はおろか家族へ ...

北朝鮮で最近、原子力潜水艦に搭載する小型原子炉の開発を担当していた幹部と技術者ら14人が、朝鮮労働党から要求された基準を順守しなかったとの理由で交代させられ、一部は重い処罰を受けたとの情報が出ている。 金正恩総書記がすでに、「原子力潜水艦の設計が終わった」と宣言していることも、処罰の重さに影響した可能性がある。 金正恩氏は今年1月の第8回党大会での報告で、次のように述べていた。 「中型潜水艦武装近代化目標の基準を正確に設定し、模範改造して海軍の現存の水中作戦能力を著しく向上さ ...

ワイロのやり取りが横行している。これが国境地帯であれば、担当者が処刑されるほどの重大問題だ。 (参考記事:「気絶、失禁する人が続出」北朝鮮、軍人虐殺の生々しい場面) 北朝鮮は世界のどの国でも見られない、国内移動が制限された国だ。 自分の住むところから、市や郡の境を越えて別の地域に移動するには、行政機関や勤め先、安全部(警察署)などの書類審査を経た上で発行される旅行証(国内用パスポート)が必要だ。 首都・平壌に行く手続きはさらに面倒で、平壌市人民委員会(市役所)から承認番号を受 ...

昨年の台風で甚大な被害を受けた、北朝鮮・咸鏡南道(ハムギョンナムド)端川(タンチョン)市の検徳(コムドク)鉱山。 北朝鮮最大の亜鉛鉱山だけあって、被災の1ヶ月後に金正恩総書記が訪れ、地域の復興について事細かく指示するなど、並々ならぬ関心を見せていた。被災から1年以上経ち、ようやく住宅再建が最終段階に達したが、新たな問題が浮上している。咸鏡南道のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 (参考記事:北朝鮮最大の亜鉛鉱山、台風で坑道すべて水没し死者多数) 現地の労働者が入居予定の住宅は、 ...

(参考記事:【写真】「喜び組」出身女優の栄光と堕落…彼女はいかにして金正恩に葬られたか) 韓国紙・東亜日報記者で、脱北者出身のチュ・ソンハ氏が自身のYouTubeチャンネルで、北朝鮮の金正恩総書記が父の時代に出来た「喜び組」を引き継ぎ、選抜組織の名称を変えて存続させていると解説している。 「喜び組」の選抜組織は中央党(朝鮮労働党中央委員会)の「5課」として知られてきたが、現在では4課、あるいは6課に変わっているという。 日本でもよく知られた北朝鮮の「喜び組」だが、これは北朝鮮 ...

中国との国境に接する北朝鮮の両江道(リャンガンド)で先月20日頃、事件捜査中だった保衛部(秘密警察)の捜査官が消息を絶ち、現地が騒然としているという。 デイリーNKの現地情報筋によると、消息を絶ったのは平安北道(ピョンアンブクト)の亀城(クソン)市の保衛部に所属する崔氏だ。 崔氏は、亀城市から両江道の三池淵(サムジヨン)へ住宅建設のため派遣されていた金氏が行方不明となったことから、捜索のために派遣された。 金氏が行方不明となった経緯は詳らかでないが、秘密警察の捜査官が派遣され ...

脱北者出身で韓国紙・東亜日報記者のチュ・ソンハ氏が自身のYouTubeチャンネルで、北朝鮮の「109常務」が作成したとされる内部文書の中身を公開している。 109常務は、韓流ドラマなど海外から流入した「不法映像物」を取り締まる特務組織だ。北朝鮮で、こうした組織に付けられる数字は「10月9日」などの日付を意味する。その多くは、金正恩総書記の指示が下された日付だ。また「常務」とは、「タスクフォース」といったような意味である。 109常務の場合は2004年、金正日総書記の指示により ...

いまもって、公式に国内での新型コロナウイルスの感染者が一人もいないとしている国が、全世界に2つある。「豊かな北朝鮮」と揶揄される独裁国家のトルクメニスタンと、本家本元の北朝鮮だ。 両国からはコロナと思しき症状で死亡した事例についての断片的な情報が伝わってくるが、確認は事実上不可能だ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、北朝鮮のコロナ関連の最新状況を報じた。 平安北道(ピョンアンブクト)文徳の情報筋によると、発熱と咳があって病院に行っても、結核やインフルエンザ、栄養失 ...

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の報道によると、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の第9軍団で大隊級幹部の不正が一斉告発され、指揮官たちが厳罰の恐怖に震えているという。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋はRFAに対して伝えたところでは、第9軍団隷下の大隊級幹部(大隊長、政治指導員、保衛指導員)らの間で露骨になっていた不正行為に憤慨した軍人たちが、総政治局に対して信訴を行った。 信訴とは、民主的な選挙や公平な司法制度の存在しない北朝鮮において、国民や末端の兵士が権力者による不 ...

北朝鮮の各地には、一般国民には秘密にされている「特閣」と呼ばれる施設がある。金正恩総書記やその一家が利用する別荘だ。その警備にあたる人員は、出自や思想などが厳しく問われ、家族との連絡も自由にできないなど、特別な管理下に置かれる。 もちろん、一切の不祥事は許されない。 そこから逃亡者が出たというのだから、ただ事ではない。デイリーNK内部情報筋が詳細を伝えた。 事件の舞台となったのは、北朝鮮の「革命の聖地」である三池淵(サムジヨン)特閣の護衛大隊だ。この特閣は2018年、韓国の文 ...

北朝鮮・平安北道(ピョンアンブクト)塩州(ヨムジュ)に駐屯する朝鮮人民軍第8軍団で、新型コロナウイルスの感染が疑われる患者が続出して、地域一帯が大騒ぎになっている。 北朝鮮は現在に至るまで、国内での新型コロナウイルス感染例は「ゼロ」だとしているが、実際には、数多くの感染者が出ていると見られている。 平安北道のデイリーNK軍内部情報筋によると、ことは9月中旬に遡る。第8軍団の警備中隊2小隊1分隊のチョ下士(伍長に相当)が、発熱の症状を見せて、指揮部の軍医所に搬送された。しかし、 ...

北朝鮮の金正恩総書記は次のように述べている。 「わが国の子どもたちと人民たちをこの世に羨むことなく豊かに暮らせるようにし、彼らの幸せの笑い声、労働党万歳の声を高く響き渡らせることが、わが党の決心であり、意志です」 事あるごとに「人民愛」「子ども愛」を強調し、関連施策を行っている金正恩氏。最近では「幼稚園に食糧を配給せよ」との指示を下している。しかし、現場レベルではその「子ども愛」が「人民愛」と相反する結果を生んでしまっている。咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報 ...

常日頃から軍と人民の良好な関係維持を訴えている北朝鮮。だが、それは必ずしもそううまくは行っていないという現実を反映しているのかもしれない。 両者のギクシャクした状況が際立つのが、秋の収穫後だ。食糧を確保しようとする軍と国と、コメ一粒でも多く手元に残そうとする農民との攻防が激しさを増すからだ。中には、犯罪行為に及ぶ者すらいる。両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が詳細を伝えた。 (参考記事:軍と国家が一斉に農場を襲う、北朝鮮「食糧難」の末期症状) 事件が起きたのは、地 ...

かつては2500万人の北朝鮮国民が等しく受け取っていた国からの配給。だが、その多くを依存していた旧共産圏の崩壊により、1980年代から滞りがちとなり、1990年代の半ばになって、ついには完全に行われなくなった。他に生きる術を持たない人々が、次々に餓死していった。これがいわゆる「苦難の行軍」だ。 そんな時期にも配給を受け続けていた人たちがいる。 代表的なのが、国民を監視し、拷問や公開処刑に象徴される恐怖政治で体制を末端から支えていた保衛部(秘密警察)だ。しかし、コロナ鎖国による ...

北朝鮮では、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)と民間人の助け合いの必要性が強調される。その一環として、慰問品の伝達、食事の提供、イベントの開催などが行われてきた。 国営メディアがそれらイベントを美談として取り上げ、両者の団結を強調するのもごく当たり前のも光景だ。しかし、そんな関係に変化が生じつつある。 (参考記事:「軍民大団結は朝鮮革命の伝統」北朝鮮紙が強調) 両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋は、政府が先月22日、国境(地域)の一部軍人と人民の紐帯を悪用し、反逆的な行為を犯 ...