新型コロナウイルスに対して、「病的」なほどの恐怖心を示す北朝鮮。不確かな情報による対策を行う事例がしばしば報告されている。その一つが猫の抹殺だ。 「ウイルスを持ったまま国境を越えて中国からやってきて国内で広めかねない」との理由で野良猫に対して抹殺令を下す一方で、ペットとして飼われている猫に対しても、殺処分を行うように指示を下した。 その結果、ネズミが増える結果をもたらしたという。ローマ教皇インノケンティウス8世が1484年、猫はサタンの化身で汚れた存在だと宣告したことで、猫の ...

北朝鮮の金正恩総書記は2013年12月、叔父である張成沢(チャン・ソンテク)元朝鮮労働党行政部長を処刑した。この際、張成沢派とみなされた人々およそ1万人が、処刑・粛清の憂き目に遭ったとされる。 その中には、張氏の右腕だった李龍河(リ・リョンハ)党行政部第1副部長もいた。彼は張氏が逮捕されるより前の同年11月末、平壌郊外にある姜建(カンゴン)軍官学校の練兵場で、党・軍・行政機関の幹部ら数百人が見守る中、きわめて残忍な方法で処刑されたと言われている。 そしてその余波を受けて、李龍 ...

北朝鮮の食糧事情と言えば、数十万人が餓死したと言われる1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のインパクトが強烈なせいか、多くの人々が食うや食わずの生活をしているというイメージが強いが、実はかなり改善し、餓死者が出るような状況ではなくなっていた。 市場経済化が進展するにつれ、食糧事情が改善し、量よりも質や味、安全性が問われるほどになっていた。少なくとも国際社会の制裁強化、コロナ鎖国前は、そのような状況だった。 (参考記事:北朝鮮のお菓子が美味しくなった…ライバル中国製品にも勝利 ...

自国通貨が信用を失い、国民の日常生活や企業活動で外貨での支払いが当たり前のように行われている北朝鮮。国内で流通する外貨の総額は、北朝鮮当局から見ても非常に魅力的な規模に達していると考えらえる。 深刻な外貨不足に悩まされている当局は、様々な手を使って国内市場で流通する外貨を吸収しようとしている。贅沢品が並ぶ外貨ショップや、コーヒー、ハンバーガー、ピザなどファストフードレストランの経営といったソフトな手法もあれば、強引に外貨を奪うようなハードな手法を動員することもある。 (参考記 ...

韓国の政府系シンクタンク、統一研究院は2015年の北朝鮮人権白書で、2000年から2014年までの間に、北朝鮮では少なくとも1382人が公開処刑されたと明らかにしている。最も多かったのは2008年の161人だ。ただ、これは2008年から2014年まで毎年200人から250人の脱北者を対象にした聞き取り調査でわかったものに過ぎず、実際の数はこれを上回るものと思われる。 一方、同じ人権白書でも2020年度版では、2018年からは公開処刑が減っていることが指摘されている。これは処刑 ...

新型コロナウイルス対策の国境封鎖が続く北朝鮮だが、ようやく貿易の一部再開が伝えられている。長引く経済制裁に重なったコロナ禍は庶民の暮らしに深刻な打撃を与え、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の時と同様、治安悪化の様相も表れている。 一部の富裕層はやりたい放題を続けているようだ。 平安北道(ピョンアンブクト)の鉄山(チョルサン)郡にある外貨稼ぎ機関の責任者が、カネで買った美女を船上パーティーに連れ出し、薬物を与えるなどして殺害しては川に投げ捨てていた猟奇事件については本欄でも伝 ...

農繁期を迎えた北朝鮮だが、農業機械の部品不足が深刻化している。長い間止められていた輸入が一部解禁されたものの、部品が全国の農場に行き渡るほどには至っておらず、各地では部品の窃盗事件が相次いでいる。 平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、窃盗団によるトラクターや田植え機の部品の窃盗事件が多発しているとして、様々な防犯対策が行われているが、被害が減る気配はなく、社会問題化していると伝えた。 こうした現象は、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の際にも頻発した。北朝 ...

韓国の政府系シンクタンク、統一研究院は2015年の北朝鮮人権白書で、2000年から2014年までの間に、北朝鮮では少なくとも1382人が公開処刑されたと明らかにしている。最も多かったのは2008年の161人だ。ただ、これは2008年から2014年まで毎年200人から250人の脱北者を対象にした聞き取り調査でわかったものに過ぎず、実際の数はこれを上回るものと思われる。 一方、同じ人権白書でも2020年度版では、2018年からは公開処刑が減っていることが指摘されている。これは処刑 ...

北朝鮮軍の特殊部隊や破壊工作員は、練度がきわめて高いことで知られる。青瓦台襲撃未遂事件(1968年)や江陵潜水艦座礁事件(1996年)で韓国に侵入した特殊工作員たちの大部分は、韓国軍・警察によって射殺されるなどしたが、数で圧倒的に勝る韓国側にも相当数の死者が出た。 また、これらの事件では数人の北朝鮮工作員が、韓国側の包囲網を突破して帰還を果たしたとの説もある。 そんな北朝鮮の特殊工作員と関連し、脱北者で韓国紙・東亜日報記者のチュ・ソンハ氏が、自身のYouTubeチャンネルで以 ...

コロナ対策として昨年から国境を封鎖し、貿易を停止する措置を取っていた北朝鮮。その方針を転換し、先月20日ごろから貿易を再開した。その様子は、各地で捉えられている。 (参考記事:国境付近で次々に捉えられる北朝鮮の貿易再開の兆し) しかし、再開はあくまでも限定的だ。大小問わず国境沿いで活発に行われていた密輸が本格的に再開されたわけではない。それどころか、密輸に加担した貿易業者が処刑されているとの情報が入ってきた。 平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、現地当局が ...

北朝鮮の金正恩総書記は、武力総司令官の名義で、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の軍団、司令部の指揮部などの拠点に、保養所を設置する指示を下した。保養所と言っても、レジャー施設ではない。栄養失調者を収容する施設だ。 朝鮮人民軍内部のデイリーNK情報筋によると、今回の指示の発端となったのは、国防省後方局と軍医局が合同で出した報告書だ。1期戦闘政治訓練(冬季訓練)の期間中、軍全体の部隊を対象に行なった栄養失調の実態調査に基づいて作成された。 栄養状態が悪く、訓練から落語する兵士が少なくないと ...

様々な問題点が指摘されながらも、先日、衆議院を通過した少年法改正案。今までは犯罪を犯しても、懲役刑を受けることはなく、少年院などでの矯正教育を受けていた18歳、19歳に対して厳罰化を行うものだ。 犯罪を犯した少年への厳罰化は、海の向こうの北朝鮮でも行われている。しかも、他の国では全く罪にならないようなことで、刑務所送りになっている。 デイリーNK内部情報筋によると、南浦(ナムポ)市の臥牛島(ワウド)の閘門(カンムン)第1高等中学校の少年会館で今月2日、2年生の女子生徒をはじめ ...

2019年11月に海上を通じて一時脱北し、韓国政府により強制送還された男性2人が、送還から2カ月後に処刑されていたことがわかった。 北朝鮮の内部情報筋が韓国デイリーNKに伝えたところによると、北朝鮮当局は男性2人の身柄を黄海北道(ファンヘブクト)の沙里院(サリウォン)にある国家保衛省傘下の施設で拘束。情報筋によれば「保衛省は50日間にわたり、拷問を伴う取り調べを行った後、2人を処刑した」という。 (参考記事:美女2人は「ある物」を盗み公開処刑でズタズタにされた) 韓国の文在寅 ...

非社会主義、反社会主義とは、北朝鮮当局が社会主義にそぐわないと考える行為を指す。具体的には宗教、特にキリスト教の伝道、脱北、密輸、違法通話、海外送金、覚せい剤・麻薬、迷信、投機、高利貸し、韓流ドラマなどの違法なコンテンツの保管や流布、違法な商売、賭博など多岐に渡るが、いずれにも手を出したことがないという北朝鮮国民はほとんど存在しないだろう。 そもそも、取り締まりに当たる側の人間が、権限を利用してそれらの行為を行なっているのだから、いくら取り締まったところで、根絶されるわけがな ...

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は14日、北朝鮮・両江道(リャンガンド)の行政機関幹部の次のような証言を伝えた。 「最近、平壌でまたもや大きな単位の幹部が銃殺されたという情報が、道内の恵山(ヘサン)の幹部の間で広まっている。銃殺された幹部が正確に誰かは明らかにされていないが、今回処刑された幹部も金与正(キム・ヨジョン)が死に追いやったという話を伝え聞いた」 本欄で既報のとおり、脱北者で韓国紙・東亜日報の記者であるチュ・ソンハ氏は8日、自身のYouTubeチャンネルで ...

北朝鮮の黄海北道(ファンヘブクト)にある沙里院(サリウォン)工業大学で、とんでもない醜聞が発覚した。 デイリーNKの現地情報筋によると、先月17日、沙里院サッカースタジアムである中年男性の公開裁判が行われた。男性は、同大学内の朝鮮労働党委員会の書記である50代の朴氏。かけられた容疑は、女子学生らに対する権力型性暴力である。 当局の調べによると、朴容疑者から性暴力の被害に遭った女子学生は40人以上、また同容疑者と不倫関係にあった女性も10人以上に上るという。不倫関係と言っても自 ...