北朝鮮は8日に行った朝鮮人民軍(北朝鮮軍)創建75周年を記念する閲兵式(軍事パレード)で、過去最多の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を公開したとされる。 国営の朝鮮中央通信が公開した写真には同国最大級のICBM「火星17」が11基写っており、米カーネギー国際平和財団のアンキット・パンダ氏のツイッターへの投稿によると、ICBMの移動式発射台の数はこれまでのパレードと比べて最も多いという。同氏はまた、これだけのICBMに複数の核弾頭を搭載すれば、米国のミサイル防衛システムを飽和させ ...

よほどのことでない限り、全てはカネとコネの力で解決できるのが北朝鮮だ。高等教育機関とて例外ではない。 試験問題はブローカーから購入。入試前には、担当者にワイロを掴ませる。無事入学を済ませても、期末試験、論文審査などありとあらゆる機会に教授や大学関係者からワイロを求められる。 北朝鮮の学生にとって、教授や大学内の朝鮮労働党委員会の幹部は絶大な権力者だ。女子学生が「性上納」を求められるケースもある。黄海北道(ファンヘブクト)のある大学では党委員会の書記だった50代の男性が、数十人 ...

正確なデータは不明ながら、北朝鮮の首都・平壌の生活水準は、中進国レベルだとする向きもある。一方で地方、中でも農村部の住民は、極めて貧しい生活を強いられている。 当局は農村での住宅建設を行うなど、地方住民の生活向上を熱心にアピールしているが、平壌が圧倒的な優位にあり、その次に地方大都市、農漁村や炭鉱は最下位という北朝鮮のヒエラルキーは揺らがない。それは、人々の意識の面でも同じだ。 当局は都市部の若者を、彼らが自ら「嘆願した」形で農村や炭鉱の労働力として送り込む「嘆願事業」を行っ ...

昨年4月に完成した、北朝鮮の首都・平壌郊外のタワマン団地、松新(ソンシン)・松花(ソンファ)地区。ご自慢の国内最高300メートルの80階建てタワマンをはじめとして、160棟もの中高層マンションや公共施設が立ち並び、北朝鮮で今一番ホットなエリアだ。 ところが、わずか9カ月という「速度戦」(速いことはいいことだ)で建てられただけあって、様々な問題が浮上している。 速度戦で建設されたマンションは質が度外視され、手抜き工事となることが多い。平壌では2014年5月、23階建ての新築マン ...

1月8日は、北朝鮮の金正恩総書記の誕生日だった。金日成主席(太陽節)、金正日総書記(光明星節)のように公式の祝日には指定されていないが、子どもたちには「お菓子セット」が配布される。 国民に何らかのプレゼントをして忠誠心を維持させる「贈り物政治」の一環として行われているが、毎年その中身の良し悪しが話題にのぼる。だが、今年は少し様子が違うようだ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 (参考記事:金正恩氏が配ったお菓子セット、不味すぎて政治事件に発展) 咸鏡北道(ハ ...

厳しい食糧難の中にある北朝鮮で、家を売払い山ごもりして暮らす人々が増えていることは、デイリーNKでも既報のとおりだ。 当局は、彼らが統制から外れることを嫌い、所在地の把握に乗り出しているが、山地の多い土地柄だけあって、すべてを把握することは不可能だろう。 (参考記事:山ごもりする世捨て人を統制下に置こうとする北朝鮮の「ご配慮」) 両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、道内でも内陸にある豊西(プンソ)郡の中心地から6キロ離れた山中で、40代のチェさん一家3人が ...

北朝鮮の金正恩総書記が頻繁に利用する特閣(別荘)の警備を担っているエリート部隊所属の19歳の兵士が、古参兵からのイジメに耐えかねて武装したまま脱走した件は、デイリーNKでも既報の通りだ。 それから1週間経った今月4日、特閣に程近い平壌市郊外の市場で発見され、逮捕された。 (参考記事:金正恩の身辺警護を脅かした、脱走武装兵の「恨みつらみ」) デイリーNKの軍内部情報筋によると、護衛司令部81旅団所属の19歳の下級兵士のリ某は、特閣のある平城(ピョンソン)と市境を挟んで隣接する平 ...

北朝鮮の金正恩総書記は「農業第一主義」を掲げ、増産に力を入れてきたものの、コロナ鎖国による肥料などの不足と相次ぐ自然災害、労働力不足などで、2022年も散々な結果に終わった。 韓国の農村振興庁が先月14日に発表した「2022年度北朝鮮食糧作物生産量」によると、昨年の北朝鮮の農業生産量は451万トンで、一昨年の469万トンに比べて18万トン、率にして3.8%減少した。年間の需要が575万トンであることを考えると、124万トンが不足。 国内では深刻な食糧難が起きており、朝鮮人民軍 ...

朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の総政治局は、年始早々から軍人の家族の生活態度に問題があるとして、その実例をあげつらった資料を配布し、違反者を処罰すると警告を下した。 デイリーNKの軍内部情報筋によると、総政治局は今月2日、各軍種、兵種の司令部付の政治部に対して「2022年全軍家族指導課総合報告総和資料ならびに2023年事業報告」というタイトルの文書を送付し、軍人家族の反社会主義、非社会主義(風紀紊乱行為)に対する闘争を強く推し進めることを強調した。 これは、昨年末に行われた朝鮮労働党 ...

駅の内装が豪華絢爛なことで有名な北朝鮮・平壌の地下鉄。国内外の観光客が訪れる名所ともなっているが、昨今の経済難を受けて、コチェビ(ストリート・チルドレン、ホームレス)が急増していると伝えられている。 平壌のデイリーNK内部情報筋によると、地下鉄の駅構内が暖かいことから、寒さを凌ぐためにコチェビが集まっている。その中で、悲しい事故も起きている。 光復(クァンボク)駅構内のトイレでは、10代の少年が倒れているのを清掃作業員が発見したものの、すでに息絶えた後だった。司法解剖の結果、 ...

北朝鮮の首都・平壌。「元帥様(金正恩総書記)のおわす革命の首都」だけあって、誰もが自由に住めるわけではない。成分(身分)がよく、忠誠心が高いと見なされた者だけが居住を許され、地方では考えられないほど豊かな暮らしが保証される。 とは言っても、あくまでも北朝鮮の中での話。地方と比べればくらかマシとは言え、平壌にも、食べ物が底をつき飢えに苦しむ「絶糧世帯」が存在する。そうした状況を受け、朝鮮労働党中央委員会第8期第6回総会で平壌市党(朝鮮労働党平壌市委員会)のトップである責任書記に ...

昨年末、北朝鮮北部の両江道(リャンガンド)の民家で、40代女性と10代の息子が遺体となって発見された。食べるものも燃料もがなく餓死または凍死したものと見られている。現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 事件が起きたのは、恵山(ヘサン)市の蓮峯二洞(リョンボンイドン)。コロナ前には商業や貿易で賑わっていた市内中心部から、数キロ内陸に入ったところにある。市内でも最も貧しい地域で、行政区域上は都市部に当たるが、地域住民の暮らしぶりは北朝鮮の一般的な農村と変わらないひどいものだった ...

北朝鮮国防省が、戦略的に重要とされる地域に架けられた橋梁の全面的な点検に乗り出しているという。有事に際し、弾道ミサイルなどの移動に支障が出かねないとの危機感からだ。 デイリーNKの北朝鮮内部情報筋によれば、「国防省は全国の主要な戦略地域にある老朽化した橋や、耐荷重の基準を満たしていない橋に対する安全点検を今月いっぱい実施し、2月中旬からは大々的な補修作業と再建築に入る予定」だという。 北朝鮮の交通インフラは劣悪だ。首都・平壌市内と高速道路の一部区間を除けば、道路は穴ぼこだらけ ...

北朝鮮の金正恩総書記は、昨年末に開催された朝鮮労働党中央委員会第8期第6回総会拡大会議で、「多変的な情勢波動に備えて2023年度に強力に推し進めるべき自衛的国防力強化の新しい中核目標が提示された」として、軍事力をさらに強化する方針を示した。 これに対する北朝鮮国民の反応は、一言で言って「ウンザリ」というものだ。平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 (参考記事:「国防力強化の新たな中核目標を提示」党拡大会議で金正恩氏) 国営メディアは元日、従来の金正恩 ...

韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は5日、国会情報委員会で北朝鮮情勢に関する報告を行い、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)元外相について「粛清は確認されたが処刑されたかは確認されなかった」と説明した。 この説明は、読売新聞の4日付の報道を受けたものだ。北京総局発の同紙報道は「同国(北朝鮮)の内情に詳しい複数の関係筋」からの情報として、李氏が「昨年処刑された模様だ」とし、また「同国の外務省関係者4~5人も相次ぎ処刑されたとの情報もある。北朝鮮当局は、国外勤務の外交官らが動揺して亡命 ...

北朝鮮の内陸部では、氷点下20度を下回る厳しい寒さが続いている。国営の朝鮮中央テレビの12月末の天気予報では、白頭山密営の最低気温が氷点下27度、恵山(ヘサン)が氷点下20度、江界(カンゲ)が氷点下20度まで下がると伝えている。それ以外の地方でも、海流の影響で緯度の割には温暖な東海岸を除けば、氷点下10度以下となっている。 そんな中、餓死者と凍死者、行方不明者が続出している。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は、現地の気 ...