北朝鮮の市場経済を牽引する女性たちが、漁に出て日本海で荒稼ぎしているという。かつての日本同様、北朝鮮でも女性が漁船に乗り込むことをタブー視する風潮があったのだが、それも変わりつつあるのだろうか。 北朝鮮は表向きは男女平等を謳っている。しかし、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)内やあらゆる分野で、セクハラや性的暴力が常態化している。権力者たちは「喜び組」に象徴されるように、女性を慰み者にするなどやりたい放題だ。 (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為) 北朝鮮で女 ...

北朝鮮の金正恩党委員長はヘビースモーカーとして知られている。何度か禁煙にチャレンジしたとの情報もあるが、北朝鮮国営メディアの写真を見る限り、禁煙は成功していないようだ。(【写真】正恩氏の「胸チラ」アピール) トイレにストレス 正恩氏が、所構わずタバコを吸っている写真は、北朝鮮国営メディアが何度も配信している。 2015年1月には、火の付いたタバコを指にはさみながら、火気厳禁の靴工場を視察する写真が配信された。2016年7月にも、タバコを指にはさんで学校を視察する様子の写真が配 ...

第35回国連人権理事会が、6日からスイス・ジュネーブで始まる。人権理事会は毎年3、6、9月に開かれており、今年3月には北朝鮮の人権問題が主要な議題となった。またそれ以前にも、北朝鮮の人権問題は同理事会で重要な関心をもって扱われている。 北朝鮮の金正恩党委員長はどうやら、国連で人権侵害の責任追及を受けていることをかなり気にしているらしい。この5月には、国連人権理事会で障碍者の権利を担当するカタリナ・デバンダス・アギラル特別報告者が北朝鮮を訪問し、関連施設の視察や当局者との面談を ...

北朝鮮の北東部で、検問所にいた秘密警察の要員が何者かに襲われる事件が発生した。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると、事件が起きたのは道内の会寧(フェリョン)市にある、10号哨所、つまり国家保衛省(秘密警察)の検問所だ。 5月9日、勤務中の要員が何者かに刃物で刺された。病院に運ばれ一命はとりとめたが、一時は生命が危ぶまれるほどの深手を負った。 国家保衛省は、今回の事件の被害者が保衛員であること、さらには国境地域で起きたことを重く見て、反国家犯罪として捜査を開始。容 ...

北朝鮮は21日午後4時59分頃、内陸の平安北道(ピョンアンブクト)北倉(プクチャン)一帯から弾道ミサイルを発射した。韓国軍合同参謀本部によると、ミサイルは500キロ余り飛行しており、成功だった可能性が高い。 北朝鮮は14日にも、中長距離弾道ミサイル「火星12」を発射し、約800キロ飛行させたばかりだ。わずか1週間間隔での「連続発射」である。 米軍のカウンター攻撃 折しも、米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」が横須賀基地を出港し、北朝鮮近海に向かっている中でのことだ。北朝鮮 ...

金正恩党委員長は、北朝鮮住民が脱北しようとすることを非常に嫌っている。彼の意を汲んで北朝鮮当局もありとあらゆる手段を使って、脱北行為を未然に防ごうとしている。金正恩氏は、なぜそこまで脱北を嫌うのだろうか。 女子大生を拷問 金正恩氏が脱北を嫌う理由の一つに、自分が統治する体制から逃げた──すなわち、面子を汚されたという屈辱があるだろう。それに加えて、外国の様々な情報や娯楽コンテンツが北朝鮮に流入する過程で、脱北者や中朝を往来する北朝鮮住民が、橋渡し役になっていることもあるようだ ...

北朝鮮当局が最近、いたく気に入ったと思しきレポートがある。レーガン政権で外交アドバイザーを務め、現在は米ケイト―研究所の東アジア専門家であるダグ・バンドウ氏が外交誌ナショナル・インタレストに4月27日付で寄稿したもので、タイトルは「戦略的性急は北朝鮮を打ち負かすことはできない」。 米国が逃した「暗殺」の機会 内容をざっくり説明すると、オバマ前政権の「戦略的忍耐」を批判し、その放棄を宣言したトランプ政権だが、代案らしい代案は何も提示されていない。軍事的圧力を強めれば強めるほど、 ...

北朝鮮から逃れて韓国入りした脱北者のうち、女性の割合が圧倒的に多くなっていることが、韓国の統一省の統計で明らかになった。なぜ、北朝鮮の女性らは、金正恩体制から離れていくのだろうか。 人身売買も 統一省によると、今年3月末までに韓国入りした脱北者の総数は30,490人だった。そのうち女性は21,672人で実に71%にも及ぶ。 過去の統計を見ると、2002年に韓国入りした脱北者1,142人のうち、女性は632人で55%、2003年は63%、2004年は67%、2005年が68%と ...

北朝鮮当局は、以前にもまして国境の警備を強化しているが、先月、国境警備隊の隊員が、中国に行って戻ってきたところを逮捕されたと両江道(リャンガンド)の内部情報筋が伝えてきた。 情報筋によると、逮捕されたのは普天(ポチョン)郡に駐屯する国境警備隊25旅団1大隊の隊員。この隊員は、勤務時間に国境を越えて中国に行き、カネを受け取り戻ってきたところを保衛指導員(秘密警察)に見つかり、逮捕された。 隊員は、旅団の保衛部に連行され、取り調べを受けたが、脱北を幇助する脱北ブローカーと、韓国に ...

英国の大衆紙であるデイリー・メールに興味深い記事を見つけた。北朝鮮の金正恩党委員長が喜び組のために、多額の金を費やしてあるモノを輸入していると報じているのだ。 「喜び組」暴露され暗殺 北朝鮮の喜び組の実態は1996年、金正日総書記の義姉の息子、すなわち甥にあたる李韓永(イ・ハニョン)氏によって明らかにされた。 しかし、李氏が北朝鮮ロイヤルファミリーの内幕とスキャンダルを暴露したことは、金正日氏の逆鱗に触れてしまい、翌97年の2月15日、すなわち正日氏の生誕記念日(2月16日) ...

今年2月、北朝鮮の地方都市にあるエリート校を舞台に、オルム(覚せい剤)を乱用して性行為を行っている少年少女のスキャンダルが持ち上がったことは、本欄でも報告した。 少年少女がそのような行為に走るのは、ひとえに「大人の非行」が影響を与えているためであり、薬物汚染の問題は取り返しのつかない所まで行っているようにも思える。 (参考記事:一家全員、女子中学校までが…北朝鮮の薬物汚染「町内会の前にキメる主婦」) 一方、こんどは高校生同士の「三角関係」のもつれかとも思える「同級生殺人事件」 ...

北朝鮮で、女性らがひどい人権侵害に遭ってきたことについては、本欄でもたびたび言及してきたが、最近になって当事者らの告発が相次いでいる。 凄まじい女性遍歴 17日には、米国・ニューヨークで「脱北難民女性:中国での困窮と人身売買」と題したシンポジウムが行われた。第61回「国連女性の地位委員会」公式の並行行事として開かれたもので、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の元下士官であるイ・ソヨン氏ら複数の脱北女性が参加。北朝鮮国内や中国で起きている人権侵害について証言した。 (参考記事:脱北女性、北 ...

北朝鮮の金正恩党委員長は、タワーマンションが相当好きなようだ。高層ビルの建設や運営に関する国際NPOである高層ビル・都市居住協議会(CTBUH)のデータによると、平壌市内で高さ100メートルを超えるタワーマンションは、建設中のものを含めて26棟。高さはわからないが30階を超えるマンションを含めると35棟になる。 1989年に完成した光復通りの4棟を除けば、すべて金正恩時代に建てられたものだ。 46階建ての金策(キムチェク)工業大学教育者住宅、未来科学者通りの53階建てのマンシ ...

2008年に脱北し、現在はNGO・ニューコリア女性連合代表として北朝鮮女性の人権擁護のために活動しているイ・ソヨン氏は、韓国紙・文化日報に衝撃的な証言を行っている。イ氏はかつて、北朝鮮で軍隊に所属していた経歴を持つ。 「家父長的な北朝鮮社会では、家庭暴力がまん延しています。職場での性差別とセクハラも深刻です。とくに男性中心の雰囲気が強い軍隊内での性暴力は言葉にするのもはばかられるほどです」 「1999年当時、私がいた中隊は4個小隊で構成されていたのですが、そのうちひとつの小隊 ...

北朝鮮の金正恩党委員長は今年1月中旬までに、国家保衛相(秘密警察のトップ)を務めていた金元弘(キム・ウォノン)氏を解任、複数の幹部を処刑した。中央党(朝鮮労働党の中央)はその後も各地方に検閲(監査)団を派遣し、保衛省に対し粛清人事の大鉈を振るっている。中でも両江道での検閲は熾烈を極め、幹部たちは震え上がっているという。 両江道の内部情報筋によると、現地に派遣された中央党の検閲団は、毎日のように幹部を呼び出し、厳しい取り調べを行っている。道の勤労団体部長事件に関連し、ウソの陳述 ...

北朝鮮の金正恩党委員長の異母兄である金正男(キム・ジョンナム)氏が暗殺されて一ヶ月が経った。マレーシア警察の捜査によって、金正男という人物が猛毒の神経剤であるVXによって暗殺されたことは既に明らかにされた。一方、北朝鮮が犯行に関与したという点では捜査が進まずこう着状態になっている。 筆者は北朝鮮が暗殺を企画、実行したと見ている。では、なぜ政治的に影響力がない金正男氏を暗殺しなければならなかったのか。 死刑囚は鬼の形相で 韓国政府などは、脱北者による北朝鮮亡命政府の構想が浮上し ...