北朝鮮には、平安北道(ピョンアンブクト)の雲山(ウンサン)、平安南道(ピョンアンナムド)の檜倉(フェチャン)、黄海北道(ファンヘブクト)の延山(ヨンサン)などに金鉱が存在する。 採掘された金は製錬所で金塊にされて、朝鮮労働党の秘密資金になる。民間人の金の採掘、所有、売買は厳しく禁じられており、違反すれば処刑されるほど重罪扱いだ。しかし、儲け話の少ない国で、金に手を出す人が後を絶たない。 最近では、精錬法を習得して金塊を作る人も現れた。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA) ...

北朝鮮の地方で視聴可能なテレビは、国営の朝鮮中央テレビ1チャンネルだけだ。だが、チャンネルを回すと様々な電波がキャッチできる。 中国との国境に接する地域、特に北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)では、中国の延辺テレビや、琿春、図們などのテレビ局の朝鮮語チャンネルが映る。両江道(リャンガンド)では、朝鮮語で放送する長白テレビが受信できる。それ以外の国境地域では、中国語で放送する数十チャンネルの受信が可能だ。 一方、韓国との軍事境界線に接する黄海南道(ファンヘナムド)、江原道(カ ...

ウクライナ軍が一部占領したロシア西部クルスク州の大部分をロシア軍が奪還したと伝えられる中、英国のメディア「インディペンデント」は14日、ロシアに加勢する北朝鮮軍が「自殺攻撃」の波状攻勢をウクライナ軍に加えたと報じた。 記事によれば、現地で戦うウクライナ軍の偵察部隊将校は、北朝鮮の戦術を、大量のアクセスによってウェブサイトをダウンさせるサイバー攻撃に例え、インディペンデントの取材にこう答えている。 「我々は、DDOS攻撃のような『人間の波』に直面した…我々は10人中8人の北朝鮮 ...

北朝鮮北東部の経済特区、羅先(ラソン)で40代の母親とその娘が遺体となって発見される事件が起きた。直接の死因は一酸化炭素中毒だったが、たとえ中毒事故がなかったとしても、死は免れないほど追い詰められていた。咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 事件が起きたのは今月1日のことだ。40代女性のキムさんが、朝鮮社会主義女性同盟(女盟)が毎週土曜日に行っている生活総和(総括)に姿を見せなかった。 玄関ドアを蹴破り 障がいがあり、極貧生活を送っていた彼女は女盟の ...

想定外にも程がある。金正恩総書記が鳴り物入りで立ち上げた「地方発展20×10」政策。首都・平壌とは比べ物にならないほど立ち遅れた、地方の経済に投資し、バランスの取れた発展を目指すというもので、これに基づいた工場が次々に完成している。 国営メディアは盛んに喧伝しているが、現場の幹部から政策の存在意義に疑問を呈す声が上がるほど、うまく行っていない。建設された工場がいずれも正常に稼働できていないと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。 国営の朝鮮中央テレビは、両 ...

徹底した監視社会の北朝鮮では、すべての企業、組織、そして町内にも保衛部(秘密警察)の情報員(スパイ)がいる。人びとの動向を監視し、なにかあれば保衛部に報告する。そのためにはもちろん、スパイとしての正体を隠さなければならない。 一向に解消しない食糧難と経済的苦境により、北朝鮮国内には不満が渦巻いている。当局は、国民に対する監視を強化したが、その不満が、正体がバレてしまった情報員にぶつけられる事態となっている。平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 玄関扉 ...

北朝鮮の人権問題のうちでも深刻なもののひとつが、適正な手続きを経ない超法規的な処刑だ。死刑そのものの是非は別としても、北朝鮮ではたとえ正式な裁判にかけられたとしても、被告が十分な自己防衛をできるわけではない。それに加え、法を超越した存在である独裁者は、どのような命令を下すこともできる。 脱北者で東亜日報記者のチュ・ソンハ氏は自身のブログで、金正恩氏がいかに処刑命令を下すかを、北朝鮮内部から得た目撃情報として伝えている。 巨漢の兵士たちが… 金正恩氏は2015年8月にスッポン養 ...

北朝鮮の社会安全省(警察庁)は昨年12月、全国の安全部(警察署)に対して、横暴な振る舞いをやめるように指示を下した。咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、指示の内容は次のようなものだ。 「すべての安全員は高邁な道徳的品性をもとにして社会秩序を確立し、人民の生命と財産を保護する役割を担うべきだ」 こうした指示の背景にあるのは、配給を減らされて食い詰めた安全員(警察官)や保衛員(秘密警察)らの悪質化だ。昔から庶民を苦しめてきた彼らが、いっそうたちの悪い行い ...

北朝鮮の携帯電話の回線は、2022年の時点で700万に達したと見られている。スマートフォンを使っている人も少なくなく、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によれば「青松(チョンソン)222」「青松234」「三台星(サムテソン)8」の3機種が若者の間で人気だという。 それぞれ価格は3800元(約8万1700円)、5000元(約10万7500円)、6800元(約14万6200円)と目が飛び出るほど高価だ。一般的な労働者の月給が5万北朝鮮ウォン(約350円)に過ぎない庶民 ...

韓国の情報機関・国家情報院は13日、1万人から1万2000人と推定されるロシアに派兵された北朝鮮の兵士のうち、300人が死亡、2700人が負傷したとの見方を国会情報委員会に報告した。 報国によれば、ウクライナ軍に包囲されたある兵士は、「金正恩将軍!」と叫んで手榴弾を取り出し自ら命を絶とうとして射殺されたという。国情院はまた、戦死者の持っていたメモには、自決を強要するような内容が含まれていたとしている。 北朝鮮兵が捕虜となるより死を選ぶのは、「家族に危害を加えられるのを恐れてい ...

久々の大ヒット映画は、国の根本を揺るがしかねない超問題作だった。 北朝鮮で昨年2月に公開された映画「72時間」。1950年に勃発した朝鮮戦争をテーマにしたこの映画だが、「1950年6月25日未明、米軍が主導する国連軍が北朝鮮に侵攻してきたが、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)はそれを跳ね返して南へ進軍。3日後にソウルを解放した」という、北朝鮮の「正史」に基づいた内容だ。 北朝鮮国内で久々の大ヒットとなったこの映画が、新年2日と3日に国営の朝鮮中央テレビで放映された。ところが、これが大きな ...

北朝鮮は昨秋、1万2000人規模の兵力をロシアに送り、西部クルスク州などでウクライナ軍との戦闘に加わった。すでに多くの犠牲を出しており、ウクライナのゼレンスキー大統領は4日の演説で、死傷者は派遣兵力の3分の1に及ぶと明らかにした。 そんな前線で戦う兵士の士気低下は非常に深刻なようだ。 平壌のデイリーNK内部情報筋は、兵士たちの現状を次のように伝えた。 激しく動揺 「ロシアに派遣した兵士たちが死への恐怖でひどく萎縮しており、文化など様々な面でも適応できず、思想的にも変化する兆候 ...

首都・平壌の北東部に位置する恩情(ウンジョン)区域は、北朝鮮最高の科学研究の殿堂「国家科学院」やミサイル技術者らが住むタワマン団地「衛星科学者通り」を擁する新興住宅地だ。隣接する商業都市、平城(ピョンソン)市から1995年に平壌市に編入された。 そこに住む18歳の若者が、15年もの実刑判決を受けた。容疑は「友人に韓流ドラマなどのファイルを売った」というものだが、「犯行」当時は17歳の未成年だったにもかかわらずだ。現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 6カ月にわたる拷問 この ...

脱北者の減少傾向が続いている。韓国統一省によれば、今年上半期に韓国に入国した脱北者は105人で、昨年と概ね同じ水準だった。 韓国に入国した脱北者数は2003~2011年、年間に2000~3000人の水準だったが、金正恩政権が本格始動した2012年以降は年間平均1300人台に減った。さらに、コロナパンデミックを受けて各国が国境を封鎖し、2021年と2022年の入国者数はそれぞれ63人、67人だった。昨年は196人が韓国に入国した。 脱北者がもたらす情報は、北朝鮮の現状を把握する ...

最近、北朝鮮の薬物汚染が深刻化しているとの内部情報が継続的に入ってくる。今年、その中でも最もショッキングだったのはこの事件だ。 北朝鮮には、一般人が気軽に利用できるような宿泊施設が存在しない。行商や出張で来た人は「待機宿泊」などと呼ばれる民泊を利用する。それ以外にも、トンジュ(金主、ニューリッチ)が経営するスーパー銭湯の個室を利用する場合もある。 女子高生3人が 北朝鮮第2の都市、咸興(ハムン)市内にもスパ銭が存在する。ここの個室は、他地方からやって来た人より、地元の人が使う ...

北朝鮮の秘密警察である国家保衛省が、中国と国境を接する平安北道(ピョンアンブクト)の単位(企業や機関)のうち、中国との関係がある単位に対して徹底的な調査に乗り出したと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 国家保衛省が調査の命令を出したのは今年10月25日のことだ。平安北道保衛局に、中国と関係のある単位の幹部を徹底的に調査せよと、「特別調査方案」という名前のファイルで送りつけてきた。これは一種の特別監査だ。 その背景には、「平壌無人機事件」があった。 北朝鮮の外務省は10月 ...