金正恩党委員長の様子がおかしい。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は27日、金正恩氏が妙香山(ミョヒャンサン)医療器具工場を現地指導したと伝えた。金正恩氏は、同工場について一定の評価をしつつ、「一部の欠陥もある」とし、「一部建物の外壁タイル面の平坦度がよく保障されず、継ぎ目も合っていない、ある部分は壁塗りの面も均等でない」と、不満を述べた。 金正恩氏は現地指導でたびたび不満を述べたり、時には怒りを露わにしたりする。3年前にスッポン養殖工場をした際、管理不備に激怒。支配人を銃殺させ、その ...

北朝鮮が、国連安全保障理事会が主導する経済制裁をかいくぐり、石炭を密輸している状況が継続的に捕捉されている中で、当局がこうして稼いだ外貨の一部が朝鮮人民軍(北朝鮮軍)に流れ込んでいるもようだとする証言が出た。 「骨と皮だけ」女性兵士の暴走 平壌の情報筋はデイリーNKの電話取材に対し、「国内産の石炭を積んだトラックが続々と南浦(ナムポ)港に向かっている。本来なら石炭の輸出はできないが、密輸が行われているのは事実だ」と述べた。 情報筋はまた、「石炭は中国に行っている」とし「人民軍 ...

今年9月、中朝国境地帯に住む家族3人が脱北を試みたがあえなく逮捕される事件が起きた。その背景を巡って騒動が起きていると両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 事件は、鴨緑江を挟んで中国と向かい合う両江道の恵山(ヘサン)で起きた。現地に住む3人が川を渡って中国に向かおうとしたとしたが、川岸に達する前に保衛員(秘密警察)に全員逮捕されてしまったのだ。無事だったのは、異様な空気に気づいていち早く逃走した脱北ブローカーだけだった。 「ニオイ拷問」の恐怖 3人のうち、 ...

金正日氏はかつて、愛人だった女優が別の男性との間でスキャンダルを起こすや、父である故金日成主席に自分との関係が恐れ、文字通りズタズタにして公開処刑されたと言われる。 (参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇) 北朝鮮国営の朝鮮中央通信によれば、金正恩党委員長は最近、金剛山(クムガンサン)観光地区を現地指導した。先日の本欄でも言及した通り、金正恩氏はここで韓国との経済協力として進められた過去の金剛山観光事業を批判しつつ、次のように述べている。 ...

韓国と米国が2020年以降の在韓米軍の駐留経費負担の規模を決める2回目の協議が23日午前(日本時間24日早朝)から、米ハワイ州ホノルルで2日間にわたり行われた。 米国はこれに先立ち、韓国の防衛にかかる費用が年間48億ドル(約5215億円)にのぼると文在寅政権に伝え、韓国側の大幅な負担増額を求めている。2019年の韓国側の負担額は1兆389億ウォン(962億円)だから、48億ドルはその5倍以上だ。 「敵性国」向けの表現 トランプ政権の内部やその周辺にも、同盟国に対するこうした態 ...

トランプ米大統領は今月18日、北朝鮮を資金援助の禁止対象に再指定した。理由は、北朝鮮政府が人身売買の被害を防止するための最低限の措置を講じていないためだ。 これは米国務省が毎年定期的に行っている人身売買国指定に沿ったものだが、韓国紙・朝鮮日報は次のような見方を示している。 「今回は今月初めにスウェーデンで行われた米朝実務協議の決裂が影響したとの見方も出ている。米国は北朝鮮に対して交渉再開を促す一方、北朝鮮のアキレス腱(けん)とも言える人権問題で圧力を加える『ツートラック』戦略 ...

朝鮮人民軍(北朝鮮軍)には警務隊と呼ばれる組織がある。兵士や軍関係者の犯罪を取り締まる権限を持つ、憲兵隊とよく似たものだ。独自の哨所(検問所)を各地に設置、人や物資の出入りを監視しているが、その権限を利用して通行料、つまりワイロを要求したり、横暴に振る舞うなど、とかく評判が悪い。それだけに、時には報復に遭うこともある。 (参考記事:【北朝鮮軍での思い出】特殊部隊偵察兵、憲兵をボコボコにする(上)) そして最近、そんな警務隊の鼻っ柱がへし折られる事件が起きたと、平壌のデイリーN ...

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は今年8月28日、「頼もしい青年大軍を持っているわが祖国の行く先は果てしなく洋々としている」という題名の社説を掲載した。 当日の青年節を祝うこの社説の主張を一言で要約すると、「金正恩党委員長と体制を守り、国を発展させるのは若者の役目だ」ということだが、当の若者は冷めきっている。 配給制度が完全に崩壊した後の北朝鮮で生まれ育ち、国家や金正恩党委員長のことを「ありがたい」と思わず、社会のことより個人の生活を大切にする若者らは「チャンマダン(市場) ...

北朝鮮の金正恩党委員長が、韓国の文在寅大統領が提唱する南北経済協力に対してダメ出しをした。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は23日、金正恩氏が金剛山観光地区を現地指導したと報じた。金剛山観光事業は、開成工業団地とともに南北経済協力の象徴とされていたが、2008年に韓国人観光客が北朝鮮兵士に射殺される事件が起きて以来、10年以上中断されている。 昨年9月に行われた南北首脳会談では、金剛山観光事業の再開が合意されている。文在寅氏は南北融和の象徴として早期の事業再開の意思を度々示している。 ...

北朝鮮の金正恩党委員長の亡父・金正日氏は朝鮮労働党書紀だった1970年代前半、「3大革命赤旗獲得運動」なるものを提唱した。思想、技術、文化の「3大革命運動」を浸透させるために、大学卒業を控えた学生と金日成高級党学校の学生、大学を卒業したばかりの技術者や事務員などの若者が、「3大革命小組」として全土の機関、企業所、協同農場などに数人から数十人単位で送り込まれた。彼らは北朝鮮版の紅衛兵とも呼ばれた。 彼らは党の決めた政策に反する活動を摘発し、国のすべての組織を朝鮮労働党の指導の下 ...

北朝鮮当局が頻繁に行っている政治講演会。金正恩党委員長や朝鮮労働党が示した政策、それを達成するに当たってすべきこと、その他の様々な問題を庶民に伝える思想教育の場だ。 だが、居眠りしたり、ワイロを払って代返を頼んだりする人が人が続出する。代わり映えのない中身で、時間の無駄だと考えられているからだ。 (参考記事:北朝鮮の思想教育、出席率悪すぎで関係者やきもき) その場で配られるのは、講演内容をまとめたレジュメの講演提綱だ。今までは紙に印刷したものを配布していたが、最近では様子が変 ...

韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は18日の国政監査で、韓国政府が終了(破棄)を宣言した日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、「それもひとつの(安全保障のための)手段であるため、役立つ部分は明確にある」とし、「まだ機会は残っていると思われる」と述べた。 これを受けて聯合ニュースは、「日本との交渉次第では、決定を撤回する可能性があることを示唆したものと受け止められる」と伝えた。同協定は11月23日午前0時をもって失効することになっているが、それまでは撤回の ...

韓国で猛威を振っている家畜伝染病「アフリカ豚コレラ」(日本で発生している「豚コレラ」とは別のもの)。北朝鮮に面した地域で既に14例の感染が報告されている。また、この地域で見つかった野生のイノシシからアフリカ豚コレラのウイルスが発見されたことから、韓国軍はイノシシ駆除に乗り出している。 確認はされていないが、ウイルスは中国から北朝鮮を経て、イノシシが媒介となり韓国で広がっているものと思われる。 (参考記事:韓国でアフリカ豚コレラ発生の裏で、北朝鮮では山羊が大量死) 一方の北朝鮮 ...

韓国のリバティ・コリア・ポスト(LKP)によれば、北朝鮮の首都・平壌で8月中旬、21歳の女子大生が投身自殺する事件があったという。そしてその女子大生は自ら死を選択するに当たり、金正恩党委員長に宛てた手紙形式の遺書を書いていたという。 平壌で貿易業に従事するLKPの消息筋によれば、この女性は、張鉄久(チャン・チョルグ)平壌商業総合大学の学生だったという。同大学は、レストランやホテルなど観光分野で働く人材の養成機関だ。卒業後は外国人が利用する高級ホテルなどに配属され、中国などの北 ...

北朝鮮の大規模炭鉱の一つ、安州(アンジュ)炭鉱連合企業所。1911年から操業が始まり、近辺の价川(ケチョン)、徳川(トクチョン)、球場(クジャン)などと共に炭田地帯を形成している。生産した石炭を中国に輸出し外貨を稼ぎ出すと同時に、周囲の工場や発電所にも供給し、北朝鮮の経済を支えてきた重要なエネルギー源だ。 ところが、この安州炭鉱に属する一部の炭鉱の操業が1ヶ月以上も止まっている。ただでさえ、国際社会の経済制裁で青息吐息の北朝鮮内部で、その悪影響がドミノ倒しのように広がっている ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日、金正恩党委員長が両江道(リャンガンド)の三池淵(サムジヨン)郡内の再開発現場を視察したと伝えた。 同通信によれば、来年の朝鮮労働党創建75周年(10月10日)の完工を目指して進められている三池淵の再開発は、第2段階工事が終わりつつある。金正恩氏は、「三池淵郡整備の2段階工事が全般的に立派に締めくくられていると述べ、三池淵郡の邑地区は見るほど壮観だ、文字通り大変革を遂げたと感慨無量に語った」という。 なるほど、同通信が同時に配信した写真を見ると ...