中国海軍機が東シナ海上空で航空自衛隊機に対し火器管制レーダー(FCR)を照射したとされる問題をめぐり、日中間の緊張が再び高まっている。 鍵を握る「EPAWSS」とは 今回照射したとされる中国側レーダーは、最新世代の高出力アクティブ・フェーズドアレイ(AESA)タイプで、遠距離での精密探知能力と妨害耐性の高さが特徴とみられる。だが中国航空戦力の中核は、レーダー反射断面積を大幅に抑えたステルス戦闘機J-20、さらに艦載型ステルス機J-35へとシフトしつつあり、長距離探知能力を備え ...

北朝鮮の金正恩総書記が「血盟」と強調してきたロシアとの蜜月関係。ウクライナ戦争への派兵にまで踏み切ったものの、それが「最悪の自滅行為」となっているとの不満が北朝鮮内部で高まっていると、韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」が報じている。それによると、ロシア側が当初約束した派兵の対価や軍事技術支援を大幅に縮小し、履行も遅れているという。平壌では「プーチンに騙された」との怒りと、資金難による体制危機感が募っている。 STによれば、複数の対北情報筋の分析を総合すると、北朝鮮 ...

6日午後、中国海軍の空母「遼寧」から発艦した中国軍機が、沖縄本島南東の公海上で航空自衛隊の戦闘機に対してレーダー照射を行った問題を受け、中国軍の空母展開に対する懸念が広がっている。 その一方、当の中国においては、最新鋭航空母艦「福建」に航空機運用における設計上の「深刻な欠陥」が存在する可能性が浮上している。中国の軍事評論メディア「海事先鋒」が9月15日に報じた内容が波紋を広げており、複数の米軍事専門家も同様の分析を示している。中国の国内メディアがこうした指摘を行うのは異例で、 ...

6日午後、中国海軍の空母「遼寧」から発艦した中国軍のJ-15戦闘機が、沖縄本島南東の公海上で航空自衛隊のF-15戦闘機に対して断続的にレーダーを照射した。特に2回目は照射時間が約30分間と異例の長さだったという。 これを受けて日中間の緊張が高まっているが、さらに懸念されるのは今後の「偶発的衝突」の可能性だ。それが起きたとき、実戦ではどんな様相が生まれるのか。 かつて、中国人民解放軍(PLA)空軍は、2015年に行われた「ファルコン・ストライク」演習で、タイ空軍のスウェーデン製 ...

韓国防衛事業庁は2日、韓国型次期戦闘機KF-21「ボラメ」に搭載する国産短距離空対空ミサイルの開発事業を正式承認した。事業費は4359億ウォン(約2億9600万ドル、1ドル=1472ウォン基準)で、2032年までに開発を完了し、実戦配備を目指す。海外ミサイルへの依存を減らし、輸出時の選択肢を広げる狙いだ。防衛専門メディア「アーミーレコグニション」が4日、現地時間で伝えた。 年540億ウォン投入 航空兵器の国産生態系構築へ 事業は国防科学研究所(ADD)が主導し、LIGネクスワ ...

韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」によれば、北朝鮮がロシアに大規模な兵力を派兵したにもかかわらず、北朝鮮内部で期待された「戦争特需」は完全に裏切られたとの分析が出ている。前線で数千人規模の犠牲者が発生する中でも、ロシアからの食糧支援や経済的見返りは極めて乏しいという。 STによれば、韓国の衛星画像分析専門家、チョン・ソンハク韓半島安保戦略研究院画像分析センター長は28日、安全保障専門のインターネット番組「コード-Q」に出演して、北朝鮮は深刻な食糧難に陥る恐れが強い ...

北朝鮮の金正恩総書記の娘、キム・ジュエ氏が85日ぶりに公の場へ姿を現した。最後の露出は9月初旬の訪中時で、帰国後は一切の公開活動に帯同せず、過去最長となる「雲隠れ」状態が続いていた。 その間、「体調不良説」から「中国側の不快感」「外交儀礼上のトラブル」、さらには「内部反発」まで、さまざまな憶測が飛び交った。有力な後継者と目されるだけに、ジュエ氏の動静や周辺をめぐっては、北朝鮮権力内部の葛藤と結びつけて語られることも多い。 しかし11月28日、平壌で行われた北朝鮮空軍創立80周 ...

ドナルド・トランプ米大統領が先月、「韓国の原子力潜水艦(原潜)建造を承認した」と表明してから、両国の間で波紋が広がっている。トランプ氏が「潜水艦は米国内で建造される」とSNSで発言したのに対し、韓国政府は「首脳間では韓国で建造する方向で議論した」と反論。安全保障上の協力をうたいながら、計画の根幹となる「建造地」を巡って早くもズレが表面化している。 建造費は1隻45億ドル超 財政圧迫も トランプ氏は、10月末の米韓首脳会談後に「韓国の有力造船企業がフィラデルフィアで原潜を建造す ...

北朝鮮・平壌で先月中旬、大規模な私的商業活動を行っていたとされる50代の夫婦が、多数の住民の前で公開処刑されたと、デイリーNKの現地情報筋が伝えてきた。深刻な経済難の中、国家の統制を超えた個人商取引を見せしめとして取り締まる当局の姿勢を示すものとみられる。 情報筋によると、処刑は当初、平壌市沙洞(サドン)区域の射撃場で行われる予定だったが、直前になって美林(ミリム)地区の空き地に変更されたという。市場管理員や売り場責任者らは出席を義務づけられ、200人を超える住民が集まったと ...

北朝鮮全域が記録的な猛暑、韓国語でいう「爆炎(ポギョム)」に見舞われ、建設現場や農村で動員された朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の女性兵士や住民が相次いで倒れ、死亡する事故が続発している。 だが金正恩政権は工期遵守を最優先し、当局の警報を無視して強制労働を強行。栄養状態が悪化する住民や女性兵士が“爆炎死”の犠牲者となっている。 (参考記事:大雨に猛暑で深刻な北朝鮮のジャガイモ不作、収穫放棄地も) 7月初旬、平安南道(ピョンアンナムド)平城(ピョンソン)市の建設現場では、スコップ作業をし ...

北朝鮮当局が韓国の映像作品の視聴および流布を「国家に対する敵対行為」とみなし、厳しい処罰を続けている。最近、咸鏡北道会寧(フェリョン)市では、韓国の映像を視聴・流布した20代の女性たちが重刑を言い渡され、家族も強制追放されたと伝えられている。 24日、デイリーNKの咸鏡北道の情報筋によると、会寧市に住むAさんは、友人Bさんから借りたSDカードに保存されていた韓国のドラマやバラエティ番組を視聴し、K-POPを聴いていたところ、国家保衛部の取り締まりに摘発された。 今月15日未明 ...

北朝鮮当局が最近、艦艇の座礁事故を隠蔽したとして、艦隊司令官など海軍関係者10人余りを粛清したと、韓国紙・朝鮮日報系のTV朝鮮が12日に報じた。 ここで言われている座礁した艦艇とは、先月21日に進水に失敗した新型駆逐艦とは別のものだ。 TV朝鮮が韓国政府筋の情報として報じたところでは、これより1カ月前の4月にも艦艇座礁事故があったという。 政府当局の関係者はTV朝鮮に対し、「海上作戦中だった艦艇1隻が沈んだが、これを上部に報告せずに隠蔽しようとする試みがあった」と伝えました。 ...

北朝鮮は2023年、刑法を改定したが、韓国法務省はこのほど、全329条にわたるその条文ごとに分析した「北朝鮮刑法注釈」を発行した。1128ページに及ぶこの資料は、韓国の刑法学者や法律家が参加し、条文ごとの構成要件や改正の経緯、韓国・ロシア・中国・ベトナムの刑法との比較法的研究も盛り込まれ、北朝鮮の刑事法体系を立体的に捉えられるようにしたものだ。 まず、注目すべきは死刑が適用される犯罪が11から16に増えた点だ。その中には、「反韓流法」として知られる「反動思想文化排撃法」も含ま ...

先月21日、北朝鮮の清津(チョンジン)造船所で発生した駆逐艦の進水失敗事故。新造した艦が横倒しになる様を目撃した金正恩総書記は激怒し、今月下旬に開催される朝鮮労働党中央委員会の総会までの復旧を命じた。 そして米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は3日、衛星写真の分析結果から、駆逐艦が直立の状態に戻されたと明らかにした。 しかし、作業は理不尽な指示を繰り返す正恩氏の介入によって混乱を極めていたと、デイリーNKの現地情報筋が伝えている。 党軍需工業部の幹部2人は、事故発生直後に、 ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信によると、北朝鮮北東部・清津(チョンジン)の港で21日、5000トン級の駆逐艦の進水式が行われたが、その過程で事故が発生。船底の一部に穴が開く重大な事態に至った。 その一部始終を目撃した金正恩総書記は、「単に不注意と無責任、非科学的な経験主義によって生じたあり得ないこと」と主張し、「到底容認できない深刻な重大事故で、犯罪的行為」と断罪。そしてこの件を、「来月に招集される党中央委員会総会で取り扱わざるを得ない」と宣言した。 北朝鮮において、最高指導者から ...

毎年のように深刻な自然災害に襲われる北朝鮮では、昨年7月、中国との国境を流れる鴨緑江が大雨で氾濫した。この氾濫により、北朝鮮の公式発表でも死者は1500人、家を失った者は1万5000人に達した。実際の死者や被災者の数はこれをはるかに上回ると見られている。 鴨緑江から遠く離れた平安南道(ピョンアンナムド)安州(アンジュ)では被害の有無は不明であるが、市内の小学校では、災害復興に尽力した金正恩総書記の「偉大さ」を讃える教育が行われている。しかし、子どもたちの反応は意外なものであっ ...