韓国政府が、脱北者の放射線被ばくを隠していたのではないか、との疑いが浮上している。 韓国紙・朝鮮日報が2日付で伝えたところでは、韓国統一省が昨年9月、北朝鮮の核実験場がある咸鏡北道(ハムギョンブクト)の豊渓里(プンゲリ)周辺出身の脱北者10人を対象に被ばく線量の調査を行ったところ、5人の被ばくの痕跡が「染色体異常」の判断基準に当たる250ミリシーベルトを上回ったという。中でも48歳の女性は、「発がん確率の急上昇」に該当する1386ミリシーベルトという結果が出たという。 この結 ...

全世界で最も長いと言われている北朝鮮の兵役。その期間は10年にも及ぶ。それだけあって、兵士の数も桁外れに多い。米国務省の報告書によると、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の2006年から2016年までの年平均の兵員数は116万人で、総人口(2500万人)に占める兵士の割合も4.8%と世界で最も高い。 そして毎年、数多くの兵士が兵役を終えて民間に戻っていくが、北朝鮮当局はこれと言った手当を支給していない。それが、民間人に大きな被害をもたらす結果を生んでいることを、 咸鏡北道(ハムギョンブク ...

かつては女性政策が進んでいると言われていた北朝鮮。現在の北朝鮮政府の前身にあたる北朝鮮臨時人民委員会は、1946年7月に女性の選挙権、被選挙権の保障、強制結婚の反対、離婚の自由、養育費訴訟権の認定、一夫多妻制の否定などを謳った「朝鮮男女平等権法についての法令」を発表した。またその後、女性をジェンダーロールから解放するための様々な施策を行った。養育や家事の社会化がその一つだ。 それから70数年。女性の地位は向上した部分もある一方で、依然として改善されていない部分もある。そんな現 ...

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は2日、南北対話が膠着状態に陥っている責任を、韓国政府が北側に転嫁していると非難する論評を掲載した。米国との実務協議再開を目前に控えたタイミングだけに、その意図が注目される。 論評は「先日、統一部当局者は北南の対話が開かれないのが、まるでわれわれのためであるかのように言い触らした。南朝鮮国防部長官も、われわれの自衛的な国防力強化措置に言い掛かりをつけて、『北が緊張を高調』させているとの妄言を並べ立てた」と指摘。 そのうえで「北南関係が膠着状態 ...

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は、日本にとってより必要なのか、あるいは韓国にとってより重要なものなのか――この点を巡り、双方の主張がメディアで入り乱れている。 北朝鮮が2日に潜水艦発射弾道ミサイルの試射を行った後、韓国はまだ有効なGSOMIAに基づき、日本に対して情報提供を要請した。日本はこれに応じる方針だというが、日本から韓国への情報提供の要請は行われていない。 これについて読売新聞3日付は「早期警戒衛星を持つ米軍からの情報が入るため、韓国側の情報は特段、必要で ...

北朝鮮ではご法度の韓流ドラマやK-POP。刑法は183条で「退廃的、色情的、醜雑な内容を反映した絵、写真、図書、録画物、電子媒体などを許可なく他国より輸入、制作、流布、保管した者は1年以下の労働鍛錬刑(懲役)に処する」と定めている。また、184条では視聴も禁じている。実際はこれ以上の量刑になることも少なくない。 それでも見る人が後を立たないのだが、最近、ある女子大生が韓流ドラマを見ていたといたところを摘発され、悲惨な運命を辿る事件が起きたと、平壌のデイリーNK内部情報筋が伝え ...

北朝鮮が2日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と見られる飛翔体1発を日本海で発射したことを受けて、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は同日の国会国防委員会による国政監査で、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に基づき、日本に関連情報の共有を要請したことを明らかにした。 米国の「怒り」増幅 韓国政府はすでに、日本とのGSOMIAを破棄する決定を下しているが、協定が失効するのは11月下旬だから、それまではこの取り決めに基づいた情報交換はできる。だが、問題はその後だ。北朝鮮 ...

北朝鮮から脱北を試みた女性たちが、密告者による通報で逮捕される事件が発生したと、咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 今月初め、中国との国境に面した咸鏡北道の会寧(フェリョン)に住む女性3人が、脱北ブローカーの手引きで国境の川を越えて中国に向かおうとしたが、川岸に降りようとした瞬間、潜伏していた保衛部(秘密警察)の要員に取り押さえられた。 「ニオイ拷問」が横行 2人はおとなしく逮捕に応じたが、1人は川に向かって走り出し逃走を図った。保衛部は警告を発し ...

韓国外務省のイ・サンリョル・アジア太平洋局長代理は9月27日、日本政府が同日の閣議で了承した2019年版の防衛白書は日本の周辺国の軍事動向を説明する部分で、前年版と同じく「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然として未解決のまま存在する」と記したことを受け、在韓日本大使館の実生泰介公使(総括公使代理)を呼び抗議した。 「不快でも仕方ない」 また、韓国国防省も同様に、在韓日本大使館の武官を呼んで抗議している。 韓国において「独島(竹島)問題」は、他の歴史問題と同じ ...

共同通信によれば、28日までにソウルで海外メディアと会見した韓国政府高官は、「日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)は、北朝鮮のミサイル発射探知のため韓国以上に日本が必要としていると強調した」という。 GSOMIAの破棄を宣言し、米国から繰り返し不満を表明されるなど外交的な立場がいっそう苦しくなっている韓国だが、この高官の弁は、苦し紛れの強がりにしか聞こえない。 実際のところ、日韓のGSOMIAが締結された2016年当時、この協定締結をより望んでいたのは韓国側 ...

北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)清津(チョンジン)市に駐屯する高射砲部隊で、男性将校が女性兵士と「不適切」な関係を持ち、生活除隊(不名誉除隊)になる出来事があったと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。 北朝鮮の高射砲部隊は主に女性兵士で編成された部隊が多い。金正恩党委員長の祖父・ 北朝鮮では1962年 12月 10日,朝鮮労働党中央委員会第4期5次全員会議で「4大軍事路線」という方針が打ち出された。「全人民の武装化」「全国土の要塞化」「全軍幹部化」「全軍現代化」を ...

国連人権理事会の第42回定期会合(スイス・ジュネーブ)で20日、北朝鮮の人権状況に対する普遍的定期審査(UPR)報告書が採択された。同報告書には、北朝鮮の人権状況を改善するための262の勧告が盛り込まれている。 北朝鮮はそのうち、国際労働機関(ILO)への加盟を求める勧告について、即座に受け入れないが拒絶でもない「留意」するとの反応を示している。しかし、表現としては「留意」であっても、本音では拒絶だろう。世界でも最悪の「奴隷労働」国家である北朝鮮が、ILOの基準に従って国家経 ...

北朝鮮の内閣などの総合機関紙・民主朝鮮は23日、東京五輪・パラリンピックでの旭日旗の持ち込み問題をめぐり、「戦犯旗である『旭日旗』を『平和の象徴』に変身させてみようと企んでいる」と日本を非難する署名入りの論評を掲載した。 「レーダー照射」問題でも 日本と韓国が対立している旭日旗の持ち込みをめぐっては、韓国政府が国際オリンピック委員会(IOC)に旭日旗禁止を要請。IOCは明確な態度を示していない。一方、東京五輪・パラリンピック組織委員会は、持ち込みを禁止しない方針を示した。 論 ...

国連人権理事会の第42回定期会合(スイス・ジュネーブ)で20日、北朝鮮の人権状況に対する普遍的定期審査(UPR)報告書が採択された。同報告書には、北朝鮮の人権状況を改善するための262の勧告が盛り込まれている。 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、北朝鮮は事前に提出した同報告書に対する答弁書で、南北離散家族問題解決のため韓国と協力すべきなどとする132の勧告については受容している。 女性芸能人を処刑場に その一方、国際労働機関(ILO)への登録など56の勧告に ...

米ニューヨーク・タイムズは13日、中国で脱北した北朝鮮の女性たちが望まないセックスワークを強要され苦しんでいる実態を報じた。これに対し国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が「中国国内の脱北女性たちがうけている残酷な人権侵害の一例だ」と指摘したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。 ニューヨーク・タイムズによると、イ・ジニ(仮名)という脱北女性は中国東北部地域のアパートの一室で一週間、PCの前に座り、正午から翌日午前5時までビデオカメラの前 ...

北朝鮮の山には「スローガンの木」と呼ばれるものがある。日本の植民地支配に抵抗し抗日パルチザン活動を繰り広げていた人々が、森の中の木に祖国独立への想いを込めたスローガンを刻んだとされるものだ。 1986年、金日成氏が白頭山密営を訪れ、スローガンが刻まれた木を探せとの指示を下した。それをきっかけに、全国的にスローガンの木を探す活動が全国で展開された。発見されたスローガンには朝鮮独立を求めたものもあれば、金日成氏を指導者として称えるものや、金正日氏の生誕を祝うスローガンが刻まれた木 ...