北朝鮮の恵山(ヘサン)市で今月3日、大規模な住民暴露会が開かれ、14歳の中学生を含む17人が吊るし上げられたと、デイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。彼らが問われた罪は、韓流ドラマや映画をこっそり視聴し、映像ソフトを流布したというものだ。北朝鮮当局はこれまで、拷問などの手段も動員しながら韓流の拡散を取り締まってきた。 (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…]) 最近でこそ、そのような極端な手段を用いることは減っているとされるが、依然として韓流を目の敵にし ...

社会主義ではなく「拝金主義」に国の根幹を占められつつある北朝鮮。「ワイロさえ払えば何でもできる」という腐敗ぶりに対し、金正恩党委員長が大鉈(おおなた)を奮っている。 北朝鮮の平安北道(ピョンアンブクト)では、大規模な検閲(査察)が行われている。それもかつてないほどの規模で長期間に渡っているとのことだ。 平安北道のデイリーNK内部情報筋によると、朝鮮労働党の検閲委員会は昨年12月20日から、税関など国の機関、工場、企業所などに対して非常に厳しい検閲を行っている。 検閲委員会とは ...

昨年、金正恩党委員長が米韓との対話路線に舵を切って以来、北朝鮮メディアは日本に対して集中的に非難を浴びせてきた。 (参考記事:「世界は日本を警戒すべき」…北朝鮮が「いずも」空母化に猛反発する理由) それがこのところは、韓国の軍備増強や、保守派の動きにナーバスな反応を示していた。 (参考記事:【写真】北朝鮮、韓国「美人すぎる野党議員」を猛批判…「親日派を除去せよ」) しかしここへ来て、またもや日本への非難を強めている。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は11日、「独島(竹島)を強奪しよう ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は13日、このところ険悪化している日韓関係の改善を訴える韓国の保守系議員らを「醜悪な親日逆賊」と非難する論評を配信した。 北朝鮮は、対話の相手である韓国の文在寅政権に対しては、時にブチ切れて見せるものの、基本的には蜜月と言える関係にある。しかし、北の独裁体制を容認しない自由韓国党など保守勢力は目の敵にしており、北朝鮮メディアが最も口汚く攻撃するのも彼らだ。 (参考記事:【写真】元人気女子アナが韓国政府を猛批判「北が敵じゃないって…」) 今回の論評が真っ ...

北朝鮮で先月、建てたばかりの住宅が同時多発的に崩壊する事故が起きた。幸いにして死者は出なかったものの、地域住民は戦々恐々としている。 手抜き工事が原因と見られるが、北朝鮮ではこうした事故が繰り返し起きている。2014年5月、平壌では完成したばかりの23階建ての高層マンションが崩壊し、住民や工事関係者など最大で500人が犠牲になる大惨事が起きている。こうした事実を知る住民らの恐怖はハンパではないだろう。 (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンショ ...

問われるのは「独自の力」 昨年6月に続き2回目となる米朝首脳会談が、27~28日にベトナムで開催される。ここで米朝が何らかの合意に達し、米国が北朝鮮の非核化を待たずに制裁緩和を認めた場合、「制裁の旗を振ってきた日本は、孤立してしまうのではないか」との懸念が一部で出ている。 少し前には、対北融和になる韓国に対する「パッシング(素通り)」が指摘されていた。 (参考記事:日米の「韓国パッシング」は予想どおりの展開) 「最弱」の北朝鮮軍 それが気付いてみたら、素通りされていたのは日本 ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は8日、韓国が南北対話を進める一方で軍備を増強していることについて「二重的振る舞いは許されない」とする論評を配信した。この問題を巡っては、すでに他の主要メディアも「(韓国が)下心をさらけ出した」(労働新聞6日付)、「破局的結果について熟考すべき」(民主朝鮮7日付)などとする論評を掲載している。北朝鮮はどうやら、「非核化後」の北東アジアにおける軍事バランスを痛く気にしているようだ。 (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は ...

戦中の日本では、様々な日用品を「慰問袋」と呼ばれる袋に詰めて、戦地に出征した兵士あてに送っていた。新聞社がキャンペーンを行い、食品会社が販促活動の一環として利用するものだったが、戦争が激化するにつれ強制性が高まっていった。慰問袋とは別に、コメ、金属、家で飼っていたペットの供出も行われた。 当時、日本の植民地支配下にあった朝鮮でも同様のことが行われていたのだが、その名残だろうか。北朝鮮当局は、国家的建設事業に従事する労働者に送る支援物資と称して、国民から半強制的に様々な物品を徴 ...

来月10日の最高人民会議(国会に相当)代議員選挙を控え、北朝鮮では軍の各部隊に保衛司令部の検閲部隊が派遣され、選挙期間中の不法行為の取り締まりに乗り出していると、デイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。 保衛司令部は、いわば軍内の秘密警察だ。一般社会の監視を担当する国家保衛省と並ぶ、泣く子も黙る存在である。かつて、保衛司令部はその残忍な公開処刑の手法により、国家保衛省にも増して国民から恐れられていた時代があった。 (参考記事:「死刑囚は体が半分なくなった」北朝鮮、公開処刑の生々 ...

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は6日、韓国政府が軍事費を大幅に増額していることについて「同族と力で対決しようとする下心をさらけ出した」と非難する論評を掲載した。蜜月にも見える南北関係だが、互いの友好姿勢はあくまで「条件付き」であり、ここで改めて北朝鮮のホンネが出た形と言える。 (参考記事:「韓国は正気なのか!?」文在寅政権に北朝鮮から非難 ) 韓国軍の悩み 韓国国防省が11日に発表した「2019―2023国防中期計画」によれば、向こう5年間の軍事は総額270兆7000億ウ ...

米国のトランプ大統領は5日夜(現地時間)に行った一般教書演説で、2回目の米朝首脳会談を今月27日と28日にベトナムで開催することを明らかにした。開催地がベトナムのどこになるかは明らかにされていないが、同国中部のリゾートであるダナンが有力だという。この情報が正しいとしたら、会場はどこになるのだろうか。 ベトナム戦争で激突した米朝 ベトナム在住の情報筋によると、首脳会談の場所は「アリヤナ・コンベンションセンター(Ariyana Danang Exhibition & Co ...

両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると、道内の三水(サムス)発電所で、ダム壁の隙間から水漏れが起き、発電できなくなってしまった。ダム壁はコンクリートではなく、砂利と小石を積み上げただけのもので、少しの亀裂がダムの崩壊に繋がりかねない。 こうした問題の原因は、質より工期を重要視し、人命被害すら気にかけない北朝鮮版やっつけ仕事「速度戦」にあると思われる。 (参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図) たとえば、北朝鮮史上最大のプロジェクトとなる端川 ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は4日、同国の朝鮮赤十字会中央委員会が「近年、遭難したわが船員たちが無事に帰国できるように数回にわたって人道的援助を提供した日本当局に当該のルートを通じて謝意を表した」と伝えた。 実の妹の「役割」 北朝鮮が、日本への謝意表明を国営メディアで明らかにするのは極めて異例だ。 北朝鮮メディアのこうした変化は金正恩政権ならではのものと言える。金正恩氏は、メディア戦略に相当に力を入れている。父親の金正日総書記は、自らの「神秘性」を守ることを重視していたのか、自国 ...

日韓の「レーダー照射問題」が混迷の度を深めている。さらには他の歴史問題も重なり、日韓関係は改善の糸口さえ見えない。 韓国紙・世界日報の軍事専門記者であるパク・スチャン氏が同紙1日付(インターネット版)で、険悪な日韓関係を巡り、「一部には、世界各国の軍事力レベルを分析するグローバルファイヤーパワー(GFP)が昨年『2018年 潜在的な戦争遂行能力』で韓国を136の評価対象国のうち7位、日本を8位としたことを根拠に、韓国の軍事力が強いと主張する向きがある」と指摘。 北朝鮮の方が「 ...

北朝鮮当局はこれまで、外貨獲得のために様々な「危ないモノ」を密かに輸出してきた。代表的なのが、兵器だ。 北朝鮮は第4次中東戦争に空軍を派兵したり、アフリカに軍事顧問団を送ったりしながら、紛争当事国との関係を強化。そうしたつながりから、多種多様な兵器を輸出してきたのだ。 (参考記事:第4次中東戦争が勃発、北朝鮮空軍とイスラエルF4戦闘機の死闘) 覚せい剤もまた、主な密輸品のひとつだった。北朝鮮の特殊機関が日本の暴力団と手を結び、覚せい剤を日本国内に送り込んでいたことはつとに知ら ...

韓国紙・朝鮮日報は先月末、北朝鮮の代表的な米国通と知られていた韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官の失脚が確認されたと伝えた。韓国統一省が最近発行した「2019北朝鮮人名録」から、韓成烈氏の名前が消えており、これについて韓国政府の消息筋が「昨年下半期に、韓成烈氏の身辺に異常があったという情報を関係機関から伝えられ、これを反映した」と説明したという。 おぞましい実態 同紙はこれを巡り、「韓成烈の失脚を連座という観点から分析する見方もある」と伝えた。 韓国に亡命した太永浩(テ・ヨン ...