「賠償を受ける権利、絶対にあきらめない」北朝鮮が日本に宣言
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は7日、日本が侵略の過去清算を回避していると非難する論評を掲載した。 論評は「過去の犯罪に対して謝罪し、賠償するのは国際法上から見ても、道徳的見地から見ても回避できない日本の国家的責任である」と指摘。そして「わが人民は、日本から謝罪と賠償を取り付ける堂々たる権利を持っている。わが人民はこの権利を絶対に諦めないであろう」と強調した。 北朝鮮はこれまでにも、このような主張を繰り返してきた。 (参考記事:「日本軍が慰安婦を虐殺した映像ある」北朝鮮メ ...
一度に500人犠牲も…殺人的「速度戦」を金正恩氏が止めた理由
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は6日、金正恩党委員長が東海岸で造成中のリゾート「元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区」の建設現場を視察したと伝えた。 金正恩氏は工事の進み具合に満足を表しながらも、次のように述べたという。 「今年の党創立記念日(10月10日)まで急いで何に追われているかのように速度戦で建設するのではなく、工事期間を6カ月間延長して来年の太陽節(4月15日の金日成主席の誕生日)まで完璧に完成しよう」 (参考記事:金正恩氏の背後に「死亡事故を予感」させる恐怖写真) ...
北朝鮮軍人と学生グループが大乱闘。しかし処罰されたのは…
北朝鮮では先月10日、国会にあたる最高人民会議の代議員選挙が行われた。名前も聞いたことがなければ姿を見たことすらない候補者に賛成票を投じるもので、投票率は99.9%に達し、全員が当選する。 ヤクザ顔負けの大暴れ そもそも、選挙キャンペーンのポスターの決まり文句が「皆が賛成投票しよう!」というものだ。神聖な政治的儀式として扱われる選挙だけあって、選挙期間中には些細な犯罪やトラブルも許されない。 (参考記事:金正日が死んだ日なんか関係ねぇ…北朝鮮の若者たちが大暴れ) そんな選挙の ...
金正恩「拷問部隊トップ」を待つ運命…米朝決裂で幹部ら責任追及
ベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談が物別れに終わったことを受けて、金正恩党委員長が3人の部下を問責したと、韓国紙・朝鮮日報が6日付で伝えた。 同紙によれば、問責の対象となったのは事前の実務交渉を担当した金赫哲(キム・ヒョクチョル)国務委員会対米特別代表と金聖恵(キム・ソンヘ)統一戦線部統一策略室長、そして首脳会談で金正恩氏の通訳を務めたシン・ヘヨン通訳官だ。 金赫哲氏と金聖恵氏は、米国側の意向を正確に把握できなかったことを咎められ、シン・ヘヨン氏は通訳ミスがあった ...
30代男性にガソリンをかぶらせた北朝鮮の「貧困と絶望」
北朝鮮は世界的に見て自殺率が非常に高い国だ。 世界保健機関(WHO)の2012年の統計によると、10万人あたりの自殺率(年齢調整なし)のランキングでは、北朝鮮は39.5人で1位。国ごとの人口と年齢構成の違いを調整した値でも、北朝鮮は1位のガイアナ(44.2人)に次ぐ2位(38.5人)だ。世界でも稀に見る抑圧体制が、多くの人を自殺に追い込む一因となっている。 (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…) 中国との国境を流れる鴨緑江に面した北朝鮮の村で、30代男 ...
「ドラッグと性びん乱の館」若者の暴走に手を焼く金正恩氏
北朝鮮当局は最近、大都市で見られるようになった「トンゴジプ」なるものに頭を悩ませているという。 「トンゴジプ」は、日本語にすると「同居の家」という意味だ。つまりは一種のシェアハウスであり、10代から30代の若者が共同で部屋を借りて住んでいる。 そして中には、このシェアハウスで覚せい剤などの薬物を使用したり、アダルトビデオを見たりするなど「快楽を追求し堕落した生活を送る若者もいる」(情報筋)という。(参考記事:「男女関係に良いから」市民の8割が覚せい剤を使う北朝鮮の末期症状) ...
遺体に銃弾を浴びせ「もう一度殺した」北朝鮮の集中検閲
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、中国との国境に面した北朝鮮・新義州(シニジュ)市で先週初めから、中央検察所による集中検閲が行われているという。 人体を「ミンチ」に 集中検閲とは、数十人から場合によっては数百人単位の検閲団が派遣され、地元住民らの思想的な偏向のチェック、さらには党や行政機関の幹部による不正、違法薬物の密売や売買春など「非社会主義行為」の大々的な摘発が行われるものだ。 (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性た ...
北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの寂しく憂鬱な日々
対北朝鮮制裁により開店休業状態が続き、昨年から営業再開にこぎつけた中国の北朝鮮レストランが、昨年末から今年にかけ客数の減少で苦戦していると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。 北朝鮮との国境に面した中国・丹東市のある住民はRFAに対し、「丹東に10店以上ある北朝鮮レストランのうち、夜に公演を行っているのは規模が最も大きい柳京食堂だけだ」と語っている。 北朝鮮といえば、女性従業員らの歌と踊りの公演がカンバンである。中にはアイドル並みの美貌を誇るウェイトレスも ...
北朝鮮「韓流への嫌悪」なお強く…ビデオ厳禁、死刑判決も
昨年4月に10年ぶりに開催された南北首脳会談。その関連イベントとして北朝鮮の首都・平壌では韓国芸術団の公演が行われ、金正恩党委員長と李雪主(リ・ソルチュ)夫人も鑑賞した。 それから7ヶ月経って、その様子を収めたDVDが北東部最大の卸売市場、水南(スナム)市場をはじめ、清津(チョンジン)市内の市場で出回るようになった。北朝鮮当局は、死刑や拷問など極端な手段を動員して取り締まるほど韓流コンテンツを嫌悪してきたが、ここへ来て解禁に向けた動きが表れたとの観測も出ていた。 (参考記事: ...
金正恩氏が「飲み会禁止令」…軍幹部14人をまとめて処刑した例も
北朝鮮当局が恐れているものの一つが、口コミだ。国民に知られたくない都合の悪い情報ほど、口コミを通じてあっという間に全国に広がってしまう。たとえば1990年代にあった国民虐殺や、最近のマンション崩壊事故なども、すっかり公然の秘密となっている。 これが体制を揺るがす流れにつながるのを、極度に恐れているのだ。 (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故) 当局は、2月末の米朝首脳会談が「決裂した」という話を抑えるために、口コミの発信源とな ...
文在寅政権が北朝鮮に送り続ける「非核化に致命的」な贈り物
韓国の主要メディアは3日、韓国船舶1隻が国連安全保障理事会(安保理)の制裁決議違反に当たる北朝鮮船舶との違法な洋上取引(瀬取り)を疑われ、昨年10月から韓国南部の釜山港に抑留されていると報じた。この船舶は石油精製品を北朝鮮船舶に積み替えたとされており、保有会社は韓国当局の捜査に対し、疑いを認めたとされる。 報道によれば、韓国政府はこれ以外にも、瀬取りに加担した2隻と北朝鮮産石炭の運搬に関与した1隻の計3隻の外国船舶も抑留している。 このニュースを伝えた聯合ニュースは、同国外交 ...
「この国はもうすぐ滅びる」北朝鮮国民が嘆く薬物汚染の末期症状
韓国のデイリーNKと同一グループの対北短波ラジオである国民統一放送は、「北朝鮮の正常国家への道」というテーマで韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使とユン・ヨサン北朝鮮人権情報センター(NKDB)所長との対談を放送した。対談のテーマは、北朝鮮の薬物汚染である。 北朝鮮で覚せい剤がまん延する実態を巡っては最近、金正恩党委員長が視察したこともある格式高い中央行政機関・国家科学院までが密造に関わっているとの疑惑が持ち上がっている。かつてのように、国家ぐるみで麻薬や覚せい ...
北朝鮮「拝金主義」共和国でバカを見たある軍人の不運
昨年12月、北朝鮮の国境警備隊の軍官(将校)3人が家族を動員して、松の実や薬草を中国に密輸した容疑で当局に摘発された。3人は職務停止となり、警備総局の保衛司令部(秘密警察)で取り調べを受けた。 最近、調査結果と処分の内容が発表されたが、疑問の声が上がっていると両江道(リャンガンド)の内部情報筋が伝えてきた。 警備総局は、密輸に関わった国境警備隊の中隊長を解任した上、労働鍛錬隊6ヶ月の刑を言い渡した。労働鍛錬隊は軽犯罪者向けの刑務所で、一般刑務所の教化所、強制収容所の管理所と比 ...
北朝鮮で「日本製の便器」が人気を呼ぶ独特の理由
日本政府は2006年、対北朝鮮独自制裁を始め、日本と北朝鮮を行き来していた貨客船万景峰(マンギョンボン)号の日本入港を禁止した。2009年からは、北朝鮮向けのすべての輸出を禁止する追加制裁を実施した。 かつて北朝鮮で高級品と言えば日本製だったが、制裁により輸入ができなくなったことや、韓国製やヨーロッパ製に取って代わられた。しかし、かつてほどではないにせよ日本製の人気は高い。 (参考記事:美女と「日本製の部屋着」に狂わされた、ある北朝鮮警察官の選択) 特に、富裕層の間では依然と ...
金正恩氏も激怒した「女性兵士への性暴力」の卑劣な手口
1904年3月4日、米国のニューヨークで、女性たちが参政権を求めて立ち上がりデモを行った。それがきっかけになり、毎年3月8日は国際女性デーとなっている。北朝鮮では「国際婦女節」と呼ばれるが、金正恩党委員長は今年のこの日に際し、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)内で蔓延する性暴力に対して厳正に対処する方針を示した。 (参考記事:ひとりで女性兵士30人を暴行した北朝鮮軍の中隊長) 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると、2月下旬から軍において「反性暴力闘争」が行われている。軍の幹部 ...
金正恩氏の留守中に「うっかりミス」した軍将校の最悪な運命
北朝鮮の金正恩党委員長はベトナム・ハノイでの米朝首脳会談のために、先月23日から今月5日まで、北朝鮮の最高指導者としては異例の長期に渡り、首都・平壌を留守にした。 恐怖政治で鉄の統制を強いている同国の体制も、国内には常に不満がくすぶっていることを知っており、クーデターなどを恐れ、長く国を離れようとはしてこなかったのだ。 (参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」) それだけに、金正恩氏の外遊時には厳戒態勢が敷かれていたはずだが、そんな最中、朝鮮人民軍( ...