国際社会の制裁により外貨不足に陥っていることが伝えられる北朝鮮。ありとあらゆる策を講じてはいるようだが、結局は手っ取り早い「クスリ」に手を出したようだ。 平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK情報筋によると、道内の高級中学1〜2年生(14〜15歳)の生徒の大半が、両江道(リャンガンド)、咸鏡道(ハムギョンド)の大規模なアヘン農場に動員されたと伝えた。彼らは、農場で朝鮮労働党と教師の指示に従ってアヘンのエキスを取ったり、アヘンの花を乾燥させて粉末にしたりする作業に従事させら ...

8月に米韓が行った合同軍事演習の際、作戦指揮権を巡って両軍に対立が生まれていたことが、韓国メディアの報道から分かった。 米韓は先月、「後半期連合指揮所演習」を実施した。これは、2020年代半ばに予定されている戦時作戦統制権(統制権)の韓国軍への移管を控え、韓国軍の統制権行使能力を検証するために行われたものだ。 韓国は、朝鮮戦争が勃発した1950年に、統制権を米国のマッカーサー国連軍司令官に移譲した。その後も国連軍司令官を兼ねる在韓米軍司令官が統制権を掌握しており、韓国は戦時に ...

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が最近、複数の幹部に無慈悲な処罰を下す事件があったという。 平壌の消息筋は7日、デイリーNKに対し、「首領様(金日成主席)逝去25周年の記念行事で、平壌市党委員会名義で寄せられた弔花の花かごの中に発泡スチロールが仕込まれていたことが発覚した。温室栽培の生花が足りず、発泡スチロールの詰め物でかさを増やしていたようだ」と伝えた。 消息筋によると、発泡スチロールの詰め物は追悼行事の現場で、党宣伝扇動部の幹部によ ...

北朝鮮は6日、またもや短距離弾道ミサイル(あるいは大口径操縦ロケット砲)と見られる飛翔体を日本海へ向けて発射するとともに、米韓を激しく非難する外務省報道官の談話を発表した。 米韓合同軍事演習が前日から開始されたことを受けて出された談話は、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の再開を示唆しながら「(米韓に)疲弊するほどの代価を払わせる」と警告している。 韓国の文在寅大統領はこの前日、対立が深まる日韓関係を巡り「南北の経済協力で平和経済を実現すれば、一気に(日本に)追いつく ...

警察庁の調べによると、2018年の特殊詐欺(オレオレ詐欺などの振り込め詐欺)の認知件数は計1万6493件に達した。様々な対策が功を奏したのか、4年連続で減少している。一方で、韓国の金融監督院の調べによると、同国内における2018年の振り込め詐欺の被害者数は4万8743人で前年比で5割以上増加した。 北朝鮮でももちろん詐欺事件は起きているが、オレオレ詐欺のような事件は無縁のように思われてきた。しかし、最近では携帯電話を使った詐欺事件の被害の事例が急激に増えている。 国際社会によ ...

北朝鮮で韓国製品はご禁制の品だ。販売も所有も認められていないが、富裕層を中心に人気が高く、各地で密売されている。しかし、取り締まり基準は明確ではないようだ。 北東部の清津(チョンジン)にある全国有数の卸売市場、水南(スナム)市場で中国から韓国製のパソコンとテレビを取り寄せ、中期商人(電化製品販売商)に卸したり、客に直接売ったりしていた業者が清津市保衛部(秘密警察)に連行され、取り調べを受けているとデイリーNKの内部情報筋が伝えた。 取り調べはまもなく終わり、処罰が決定される見 ...

米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は3日、米上院で、北朝鮮に政治犯収容所を全面撤廃するよう促す決議案が発議されたと伝えた。 非核化対話を優先し、北朝鮮の人権問題を後回しにするトランプ大統領の姿勢により、米国における対北人権攻勢は見えにくくなっている。しかし議会においては、こうした取り組みが根強く続けられている。 中でも最大のターゲットになっているのが、「この世の地獄」とも言われる政治犯収容所だ。 (参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態) 北朝 ...

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮が外貨稼ぎのため、中国国内で新たな商売に取り組んでいるという。 中国での北朝鮮の外貨稼ぎと言えば、時にアイドル並みの美貌を供えたウェイトレスたちを「看板娘」とした北朝鮮レストラン(通称・北レス)が代表格だったが、こんどは彼女らを「ホステス」に変身させ、いわゆる「水商売」に乗り出したというのだ。 (参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発) 国連安全保障理事会はこれまでに採択した制裁決議で、国連加盟国に対し、 ...

ポンペオ米国務長官は7月31日、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)参加のためバンコクに向かう機中で、対立を深める日韓に「前に進む道筋を見いだすよう促す」と記者団に述べたという。ポンペオ氏はARFに合わせて日韓の外相と個別の会談を予定しており、その後、3者会談も行う予定とされる。 これと関連してロイターは30日、日韓が話し合いの時間を確保するための「スタンドスティル(据え置き)協定」を締結するという仲介案を米政府が示したとする、米政府高官の発言を伝えていた ...

1934年11月、昭和天皇は群馬県桐生市を訪れた。天皇を乗せた車は市内を走行中に、決められたコースから外れてしまった。先導役の警部は、その責任を取って自決を図ったが一命をとりとめた。そんな彼に対して称賛の声が上がったという。 これの出来事は、「天皇誤導事件」と呼ばれる。今の日本人の価値観では「なぜそれくらいのことで自決するのか」と首を傾げるかもしれないが、戦後の「人間宣言」まで天皇は神として崇められていただけに、死んでお詫びしなければならないほどの不手際と考えられたということ ...

北朝鮮の人々は一年中、なんらかの国家事業や奉仕活動に強制的に動員されている。愛国や国家への忠誠を建前にして、国民を安価な労働力扱いしているわけだが、労働環境は劣悪で過去には悲惨な事故が多発している。 (参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図) こうした奉仕活動に動員されるは成人だけではない。子どもたちはクズ鉄拾いに駆り出され、このクズ鉄で製造したとされる戦車には「少年号」という名前をつけられる。青少年は、「農村支援」という名目で農作業に強制的に駆 ...

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は24日、韓国で青瓦台の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長、康京和(カン・ギョンファ)外相、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防省と相次いで会談した。 この前日、烏山米軍基地(京畿道平沢市)に到着後、「インド太平洋の安全保障と繁栄に不可欠な重要な同盟であり、パートナーである(韓国の)指導者たちと生産的な出会いを期待している」とツイートした。到着後さっそく「インド太平洋戦略」を強調したのは、日韓の対立により日米韓3国の協調体制が揺ら ...

今月初め、北朝鮮の国境警備隊の兵士2人が国境を越え、中国の民家を襲撃する事件が発生したと、中国にいるデイリーNKの北朝鮮事情通が伝えてきた。襲撃の目的は、食糧の確保だったという。 国際社会の制裁により経済難の深刻化が伝えられている北朝鮮だが、最前線の兵士の食糧もしっかり供給できないほどの状況に陥っているようだ。 (参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為) 事情通は15日、デイリーNKとの電話取材で、 「今月の4日頃、平安北道(ピョンアンブクト)の朔州(サッ ...

訪日したボルトン米大統領補佐官は22日、首相官邸で谷内正太郎国家安全保障局長と会談。ホルムズ海峡を航行するタンカーの安全確保に向けた米国の有志連合構想や、韓国への半導体関連材料の輸出規制や、徴用工問題についても意見を交わしたようもようだ。(参考記事:それは止めとけ…文在寅政権の「対日カード」に米国がストップ) ボルトン氏は、23日には韓国を訪問することになっており、韓国政府には米国が日韓対立の仲裁に動いてくれるのを期待する空気が強い。しかし果たして、そのような展開になるだろう ...

国連安全保障理事会で2017年9月12日に採択された制裁決議2375号は、国連加盟国に対して北朝鮮出身の労働者の新規雇用を禁じている。また、同年12月22日に採択された制裁決議2397号は、2019年末までに現在雇用している北朝鮮労働者をすべて本国に送り返すことを義務付けている。 その中には、北朝鮮の「看板娘」とも言える北朝鮮レストランの美貌のウェイトレスたちも含まれる。 (参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発) 最も多くの北朝鮮労働者を受け入れているのは中国 ...

経済難の慢性化となし崩し的な市場経済化の中、北朝鮮社会では拝金主義がはびこり、すっかり世知辛い世の中になっている。 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、「子どもを軍隊に送り出すのも恐ろしい世の中になった」とする、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋の話を伝えた。そこで語られたのは、金策(キムチェク)出身の19歳の女性の悲惨な境遇についてである。 彼女は朝鮮人民軍(北朝鮮軍)に入隊し、平壌にほど近いある部隊で勤務していた。ところが、前回の冬季訓練中に高所から落下する事 ...