北朝鮮の北東部の大都市、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)市内には、輸城川(スソンチョン)という川が流れている。大きな橋が2本かけられているが、今年8月に地域を襲った台風9号(メイサーク)の被害で流出してしまった。 米国の北朝鮮ニュース専門サイト「38NORTH」は、8月18日撮影の衛星写真では橋が寸断されてしまっているが、10月15日の衛星写真では、復旧作業が行われ、通行が再開しているようだと報じた。 この橋なのか、別の橋なのか不明だが、朝鮮人民軍(北朝鮮軍) ...

「2007年には、脱北者が鴨緑江に入って半分のところまで進んでも、国境警備隊『止まれ!止まれ!』というだけで、銃は撃てなかった」 これは、2007年に北朝鮮から逃れた脱北者が、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RfA)に語った内容だ。 かつての北朝鮮は、中国との関係に気兼ねして、国境地帯での銃撃は行わなかったという。だからといって、逮捕した脱北者の扱いが良かったというわけでは決してない。 (参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態) 状況は、金正恩政権に ...

韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は27日の国会情報委員会で、北朝鮮で最近、大物両替商や新型コロナウイルス対策の防疫規定を守らなかった有力幹部が相次いで処刑されたと報告した。 同委員会幹事を務める野党・国民の力の河泰慶(ハ・テギョン)議員が明らかにしたところによれば、金正恩党委員長は10月末、為替レートの急落を理由に平壌の大物両替業者を処刑し、8月には新型コロナウイルスの防疫対策として行っている外国からの物資搬入禁止令に違反し、新義州(シニジュ)に物資を持ち込ませた有力幹部 ...

北朝鮮当局は先月27日から、中国との国境に面した咸鏡北道(ハムギョンブクト)の会寧(フェリョン)、鐘城(チョンソン)、穏城(オンソン)に対して、封鎖令を発した。 表向きの理由は「新型コロナウイルスの流入遮断」だが、実際は、国境警備のために派遣された朝鮮人民軍(北朝鮮軍)暴風軍団の兵士が、普段から自分をいじめていた副分隊長を殺害後に逃走する事件が起きたことがきっかけだ。 コロナ感染が疑われる患者が発生した両江道(リャンガンド)や慈江道(チャガンド)でも封鎖令が発せられているが、 ...

国連総会第3委員会(人権)は18日、北朝鮮の人権侵害を非難する決議案を議場の総意(コンセンサス方式)により無投票で採択した。同趣旨の決議採択は16年連続である。 また、決議案では人権侵害を国際刑事裁判所(ICC)に付託し、「最も責任ある者に対する追加制裁の考慮」など適切な措置などを取るよう勧告がなされている。絶対的な独裁体制を敷く北朝鮮で「最も責任ある者」と言えば、金正恩党委員長を置いてほかにいない。ICCへの付託と責任者の処罰の勧告は7年連続だ。 この7年の間に、米国では民 ...

北朝鮮が未曾有の食糧危機に襲われた1990年代後半。多くの人が家や家族を失い、生きるために国境を川を渡り中国へと向かった。 数多くの女性が人身売買組織の魔の手にかかり、中国人男性に売られるなどした。その犠牲者は数万人とも言われているが、正確な統計は存在しない。暴力、強制労働、強制送還や女性の韓国行きによる家族離散、望まぬ性産業への従事など、さらなる人権侵害を招いている。 国際社会の厳しい批判にも、人身売買が横行する状況は未だに改善していない。デイリーNKの内部情報筋が伝えた事 ...

日本ではあまり知られていないが、北朝鮮の観光地は昨年まで、中国やロシアの観光客でなかなかの賑わいを見せていた。ところが北朝鮮政府は、新型コロナウイルス対策で国境を封鎖。人影の絶えた観光地では、現地の人々が困窮を強いられ、一部は栄養失調に陥っているという。 食糧不足の伝えられる北朝鮮だが、それでも依然と比べれば供給量は大きく増え、深刻な栄養失調は貧困層や軍隊の一部、孤児院などに限られるようになっていた。いったい、北朝鮮の観光地で何が起きているのか。 (参考記事:北朝鮮「骨と皮だ ...

北朝鮮の首都・平壌にある平壌医科大学。朝鮮が日本の植民地支配下にあった1929年に設立された平壌医学専門学校が前身で、北朝鮮建国直前の1948年9月に大学として設立された。2010年には最高学府の金日成総合大学の医学部に改変されたが、2019年に再び独立、北朝鮮医学界の最高峰としてそびえたっている。 この平壌医大が突如として批判の矢面に立たされた。 国営の朝鮮中央通信は、今月15日に開催された朝鮮労働党中央委員会(中央党)第7期第20回政治局拡大会議で、金正恩党委員長は、平壌 ...

共同通信によれば、国際オリンピック委員会(IOC)は17日、バッハ会長とオーストラリアのモリソン首相が来日中の東京都内で会談したと明らかにした。首相は同国北東部クイーンズランド州への2032年夏季オリンピック・パラリンピックの招致で、政府の全面支援を約束したという。 報道によれば、クイーンズランド州はブリスベンやゴールドコーストなどでの開催を想定しているという。計画の詳細はわからないが、聞いただけでなかなか魅力的に感じる。 一方、2032年五輪招致では韓国と北朝鮮が共同開催を ...

北朝鮮の北部で、また「コロナ騒ぎ」が起きている。高熱の症状を見せ、隔離される人が続出しているというのだが、どういうわけか「でっち上げ」ではないかとの疑惑が浮上している。 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、匿名を要求した両江道(リャンガンド)の幹部の話として、道庁所在地の恵山(ヘサン)市で、今月2月から11日までの間に、40人のコロナ感染疑い患者が発生したと報じた。 いずれも高熱の症状を見せ、市当局により、市内中心部の恵明旅館(ホテル)で20日間の隔離措置を受けてい ...

北朝鮮の人々、特に男性は所構わずタバコを吸う。道端、レストラン、ホテルの室内はもちろん、書店の中ですら平気で吸う。 誰かに会ったら、まずはタバコを勧める習慣が定着しており、紫煙をくゆらせながら話に花を咲かせるのが北朝鮮の当たり前の光景だ。単なる個人の嗜好品を超えて、社交に欠かせないアイテムになっているとも言える。 さらには、国際社会の制裁に違反しない手軽な外貨獲得手段としても、タバコは重宝されてきた。 2017年9月に中国の長春で開催された国際見本市「東北アジア博覧会」の北朝 ...

北朝鮮は残念ながら、正直者がバカを見る社会だ。人々を救うために正しいことをしても、国や地域のトップの意にそぐわないことならば、命すら危ぶまれる。 韓国にほど近い北朝鮮の穀倉地帯、黄海南道(ファンヘナムド)で、また一人の正義感の強い幹部が、命を奪われようとしている。 道内の延安(ヨナン)郡の中心地にある協同農場は、2年連続で深刻な凶作となった。とりわけ今年は、梅雨の長雨と台風の被害により、惨憺たる作況となった。 ここで働く農民たちは、当面の食い扶持すら確保が難しい状況となってい ...

北朝鮮は、とにかく薬物犯罪の非常に多い国だ。その種を蒔いたのは、あろうことか先代の最高指導者である金正日総書記だった。 1980年代から金正日氏の指示により、北部山間地域の大規模な農場で「白桔梗(ペクトラジ)」の名でアヘンが栽培された。その後、国営製薬工場では覚せい剤を製造するようになったが、横流しにより国内にも流通。おりしも当時は大飢饉「苦難の行軍」の真っ只中だった。人々は生き抜くために覚せい剤の密売を始め、国内では中毒者が急増した。 (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売 ...

北朝鮮は、10月10日の朝鮮労働党創建75周年に際し、大赦(恩赦)を実施した。 米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋は、先月8日に、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の会寧(フェリョン)市にある全巨里(チョンゴリ)教化所(刑務所)から、過去の大赦より遥かに多い300人もの受刑者が釈放されたと伝えた。 残りの刑期が2年以下、または健康状態の悪い人、そして今までとは異なり脱北後に強制送還された人も対象となった。 別の情報筋も、咸鏡南道(ハムギョンナムド)咸興(ハムン)のにあ ...

かつて、中国国内に100ヶ所とも言われる店舗数を誇った北朝鮮レストラン(北レス)。遼寧省最大都市の瀋陽や、川越しに北朝鮮を望める丹東では、北レスの隣が北レスというほど店舗が密集していた。 その状況が一変したのは、2016年2月のことだ。韓国の朴槿恵政権(当時)は、北レスの収入が核開発やミサイル開発に使われる可能性があるとして、自国の観光客に利用自粛を呼びかけた。上客を失ったところに追い打ちをかけたのは、北朝鮮企業との合弁事業を禁じる内容を含む2017年9月の国連安全保障理事会 ...

米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が勝利したことを受けて、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が、軍幹部を対象にした思想教育を推進しているという。 最近、対米外交の前面に出てきていた金与正氏だが、脱北者の対北ビラ散布を巡って韓国の文在寅政権に対して見せたのと同じように、米国に対しても「強硬派」としての顔を見せ始めているようだ。 (参考記事:【写真】水着美女の「悩殺写真」も…金正恩氏を悩ませた対北ビラの効き目) デイリーNKの内部情報 ...