昨年1月から続くコロナ鎖国の影響で、食糧不足の深刻化が伝えられている北朝鮮。 金正恩総書記は、先月開かれた朝鮮労働党中央委員会第8期第3回総会の場で、「人民の食糧状況が緊張している」と述べ、食糧難を公式に認めた。また、慈江道(チャガンド)江界(カンゲ)市の幹部は、金正恩氏が、戦時予備物資が備蓄されている2号倉庫を開き、全国の住民に食糧を供給せよとの特別命令書を下したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に答えている。 (参考記事:北朝鮮「陸の孤島」で響き渡る悲鳴 ...

北朝鮮の朝鮮中央通信は12日、国務委員会演奏団をはじめとする重要芸術団体の創作家と芸能人に、朝鮮民主主義人民共和国の名誉称号と勲章が授与されたことを報じた。授与式は11日、平壌の万寿台議事堂で行われた。 同日、金正恩総書記は名誉称号などを受けた創作家や芸能人らと面会している。 同通信が公開した面会時の写真の中に、非常に印象深いものがある。 若手の芸能人ら数十人が金正恩氏を取り囲むようにして撮ったものだ。よく見ると、金正恩氏は右隣の女性の肩に腕を回し、その手を別の女性が頬に当て ...

北朝鮮が東海岸に造成中の巨大リゾート、元山葛麻(ウォンサン・カルマ)海岸観光地区。金正恩総書記が自ら旗を振り、2019年の朝鮮労働党創建記念日(10月10日)までに完成させるよう厳命していたが、指示通りに工事が進んでいないことが伝えられていた。 デイリーNK内部情報筋は現場の現状について、次のように語る。 (参考記事:「15万人の血と涙」で建設が進む金正恩氏の「ブラック・リゾート」) 「元山葛麻海岸観光地区はまだ未完工だ。内部はみすぼらしい状態だ。外装工事だけ終わった状態と見 ...

今月から始まった朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の夏季訓練。当局は「部隊が自主的に戦争準備を行い、党の勝利的前進を武力で担保しなければならない」と訓練の意義を強調しているが、当初から拍子抜けするような出来事が起きている。 平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNKの朝鮮人民軍内部の情報筋は、道内に駐屯する第8軍団が、訓練初日から大混乱に陥った。今月1日の午前11時ごろ、軍団司令部の変圧器が爆発し、部隊全体が停電となったのだ。 (参考記事:金正恩「居眠り処刑」再現も…全軍に特別警備を発令 ...

深刻化する一方の北朝鮮の食糧難。それは、金正恩総書記も公式に認めるところだ。 金正恩氏は先月開かれた朝鮮労働党中央委員会第8期第3回総会の場で、「人民の食糧状況が緊張している」と述べ、食糧事情が逼迫していることを認めた。 (参考記事:金正恩氏「人民の食糧状況が緊張している」…労働党総会で) その原因を挙げるなら、科学的な根拠を欠いたチュチェ(主体)農法、非効率で農民のモチベーションを上げられない集団農業、その解決法として一部で導入されたインセンティブ制度「分組管理制」「圃田担 ...

1980年に処刑された北朝鮮の女優、禹仁姫(ウ・イニ)の写真が日本で見つかったというエピソードについては、本欄でも以前、紹介したことがある。北朝鮮は、反体制分子として処刑した著名人の痕跡を消すため、写真から映像から何もかもすべてを消去するということを行ってきた。 しかし、脱北者で韓国紙・東亜日報記者のチュ・ソンハ氏が新たに伝えたところによれば、彼女の写真は日本で出版された書籍にも掲載されていたことが、その後に確認されているという。 1960〜70年代の北朝鮮映画界にトップスタ ...

北朝鮮北部、両江道(リャンガンド)の三池淵(サムジヨン)は、民族の象徴である白頭山を頂き、金日成主席がかつて抗日パルチザン活動を行っていた本拠地であり、金正日総書記の生家とされている「白頭山密営」もある。金王朝にとっての聖地なのだ。 金正恩総書記のが旗振り役となり、「現代文明が凝縮した社会主義山間文化都市のモデル」として大々的な再開発工事が行われ、完成した住宅には、選びぬかれた人々が入居している。極寒で平地も少なく、これと言った産業もない貧しい地域が、理想的な暮らしが営める地 ...

北朝鮮の金正恩総書記は8日、金日成主席の命日に際し、錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝した。北朝鮮メディアが公開した写真を見ると、同行者の中には先日の朝鮮労働党政治局拡大会議で失脚した可能性が取り沙汰されていた李炳哲(リ・ビョンチョル)党中央軍事委員会副委員長と、朴正天(パク・チョンチョン)軍総参謀長の姿も見える。 李炳哲氏は前から3列目に立っており、最前列に並んだ政治局常務委員会のメンバーからは外されたもようだ。また、朴正天氏は2列目に並んでいるものの、軍服の階級章から、元 ...

北朝鮮は、新型コロナウイルス問題による非常事態が3年以上続く可能性を見込んでいるもようだ。 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮当局は今月初め、コロナ禍による非常事態が長期にわたることを想定し、各地の機関や企業所が自力で食糧問題を解決するよう指示を下したという。新型コロナ対策は金正恩総書記が直接、指揮するものだ。今回の指示にも、金正恩氏が自ら発した宣言と同等の重みがあると言える。 平安北道(ピョンアンブクト)のある住民はRFAに対し、「今月初め、長期的な ...

北朝鮮と中国の間を流れる2本の川、全長790キロの鴨緑江と521キロの豆満江。その北朝鮮側には20メートル間隔で監視塔が設置されているものの、国境地帯への出入りを完全に防ぐ設置物はなかった。国境警備隊が目視で監視を続けるしかないのだが、長い国境線をもれなく監視するのは非常に困難で、密輸や脱北が多発していた。 北朝鮮の金正恩総書記は最近、鴨緑江、豆満江沿いに人の背丈を超えるコンクリートの壁と3300ボルトの高圧電線の設置の設置を命じた。効率的かつ完璧に国境警備を行い、密輸や脱北 ...

北朝鮮の金正恩総書記は先月29日の朝鮮労働党中央委員会第8期第2回政治局拡大会議で、新型コロナウイルスの流入防止のための防疫対策において、幹部の怠慢により「国家と人民の安全に大きな危機を醸成する重大事件を生じさせた」と明らかにした。 「重大事件」の中身が何であるかはいまだ明らかになっていないが、この会議で軍の最高幹部が更迭されたとの見方が強まっていることから、国民への「軍糧米」配給を巡り何らかの問題が生じた可能性が指摘されている。 そんな中、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部 ...

新型コロナウイルス禍の中、北朝鮮は以前と比べると静かなように見える。弾道ミサイル発射などの軍事行動を控え、米韓などに対する挑発的メッセージの発信も多くはない。 しかし北朝鮮国内の情勢は、決して穏やかではない。食糧不足は金正恩総書記も公式に認めたほどだし、犯罪が多発しているとの情報も漏れ伝わっている。 そして、金正恩氏が最近になって体重が減ったように見えることで、国民の間では彼の「健康問題」が大きな関心事のひとつになっているようだ。 平安北道(ピョンアンブクト)のある住民は米政 ...

国際社会の経済制裁に、コロナ鎖国で、極度の経済難に陥っている今の北朝鮮。食うや食わずの状態に陥った人々は次から次へと犯罪に手を染めている。犯罪が増加し、それに対応して公開処刑が横行した1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の暗黒時代をほうふつさせる状況だ。 北朝鮮国内では最も豊かと言われている首都・平壌ですら、郊外を中心に犯罪が多発し、夜道を一人で歩けないほどの状況に陥っている。 (参考記事:闇に潜む殺人者…金正恩「豪華住宅」現場で犯罪多発) 治安の急速な悪化に不安を訴える声が上 ...

かつて、北朝鮮の外貨稼ぎビジネスの花形だった北朝鮮レストラン(北レス)。一時は中国国内に100を超える店舗を構えていたが、経済制裁やコロナ禍の影響で多くの店が閉店した。 その後、一部は営業を再開したものの、今度は新型コロナウイルスで観光客が激減。もがき苦しみつつ営業を続けていたが、逆にその頑張りが閉店の危機を招いてしまったと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 (参考記事:ウラジオストクの北朝鮮レストラン、コロナ不況で相次ぎ閉店) 丹東の中国朝鮮族の情報筋に ...

北朝鮮の金正恩総書記は先月29日の朝鮮労働党中央委員会第8期第2回政治局拡大会議で、新型コロナウイルスの流入防止のための防疫対策において、幹部の怠慢により「国家と人民の安全に大きな危機を醸成する重大事件を生じさせた」と明らかにした。北朝鮮メディアは重大事件の内容に触れていないが、軍が国家の防疫ルールに違反し、大量のコメを外部から搬入したことを指している可能性が浮上した。 金正恩氏は、国民の食糧難を解消するため軍糧米を配給するよう特別命令を発したが、物資の横流しが横行する軍には ...

北朝鮮の金正恩総書記が29日の朝鮮労働党中央委員会第8期第2回政治局拡大会議で、幹部の怠慢により「国家と人民の安全に大きな危機を醸成する重大事件を生じさせた」と宣言。その責任を問われて複数の最高幹部が更迭された中、軍の最高司令部が全軍に対し、6月30日から今月8日まで24時間態勢の「特別警備」を発令したもようだ。 更迭された最高幹部の名前を明らかにされていないが、北朝鮮メディアが伝えた拡大会議の様相から、党政治局常務委員と党書記、党中央軍事委副委員長などを兼務する李炳哲(リ・ ...