ペット盗難多発で「北朝鮮機関」に疑惑の目…アフリカ・ナミビア
犬肉であれ鯨肉であれ、文化に根付いた食習慣については、外部からとやかく言う筋合いはないし、また言われる筋合いもないと思っている。 北朝鮮の国営メディアなどは、欧米からの批判も「どこ吹く風」とばかりに、折に触れて犬肉料理の魅力を伝える記事を配信している。 もっとも、世界がこれだけ狭くなり、様々な感覚を持つ人々が混ざり合うようになったのだから、それを好む人もいれば、そうでない人もいるという事実への配慮も必要だ。 今年の春、リッパート駐韓米国大使が暴漢に襲われた際、70代の韓国人男 ...
自衛隊は絶対に「拉致被害者」を救出できない
日本が安保法制を整備し、集団的自衛権の行使に動きだしたことに韓国は神経を尖らせている。そんなさ中、韓国を訪問した中谷元防衛相は、仮に自衛隊が北朝鮮の領域に入る必要が生じた場合、必ずしも韓国からの同意を得る必要はないとの認識を示した。 これに、韓国の与野党やメディアが敏感に反応している。 韓国の立場は、朝鮮半島における唯一合法的な政府は自国のみであるというものだ。北朝鮮は国家ではなく、韓国の領土である朝鮮半島の北半部を不法に占拠しているとものとみなしているのだ。 陸自の進出は可 ...
一家全員、女子中学校までが…北朝鮮の薬物汚染「町内会の前にキメる主婦」
一昔前には、日本で覚せい剤と言えば北朝鮮製が幅を利かせていた。 2001年12月、覚せい剤の密輸を担っていたと思しき北朝鮮の工作船が、海上保安庁に追い詰められた末に爆沈。以来、日本では北朝鮮製覚せい剤のニュースは聞かれなくなってはいる。 しかしそれは、北朝鮮が覚せい剤と無縁の国になったことを意味してはいない。それどころか、現在では北朝鮮国内で覚せい剤が蔓延し、手の打ちようがない有様となっている。 拒否なら学校でイジメ 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は、その状況を次のよう ...
謎に包まれた北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」
「高射砲を使用した処刑」など、人体が原形をとどめないような残忍極まりない方法が知られるようになったことで、「金正恩体制=残忍な公開処刑」というイメージが定着した感もあるが、北朝鮮において、被疑者逮捕から死刑に至るまでの「プロセス」については実はあまり知られていない。 【参考記事】玄永哲氏の銃殺で使用の「高射砲」、人体が跡形もなく吹き飛び… ささいなことで拷問、処刑 北朝鮮では、どのようなプロセスを経て死刑に至るのかーー米国の北朝鮮専門ニュースサイト「NKニュース」が詳しく伝え ...
謎に包まれた北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」
※この記事には凄惨な光景の描写が含まれます。 世界の約7割の国で廃止、または事実上廃止されている死刑制度。OECD加盟の34カ国中、死刑制度を事実上存置しているのは米国と日本ぐらいで、EU加盟にあたっても死刑制度の廃止が求められるなど、死刑制度は「遅れた司法の象徴」のように扱われている。 その印象を強めているのが、非民主的な国家における死刑執行数の多さだ。国際人権団体アムネスティによると、2014年に最も死刑執行数の多かったのは中国の2400件、次いでイランの289件、サウジ ...
金正恩氏が恐れる「北朝鮮ジョーク」の破壊力
先日、韓国の情報機関、国家情報院は国会に対する国政監査報告を行う中で、北朝鮮国民の意識変化を示す例として、北朝鮮の人々の間で流行っているひとつの「ジョーク」を盛り込んだ。 「わが国には党(朝鮮語でダン)がふたつある」というのが、それだ。 北朝鮮で「党(ダン)」と言えば、国家を支配する朝鮮労働党(チョソンロドンダン)のことを指す。一応、ほかにも党の名の付く団体はあるのだが、朝鮮労働党の「下っ端」に過ぎず、そんなものを「党(ダン)」と呼んで話題にする人はまずいない。 では、朝鮮労 ...
北朝鮮に「ブラジャー」がもたらした意識変化
北朝鮮で、日本や韓国のアパレル製品の古着がファッションの最先端となっている。 ブラジャー、タブー視 (参考記事:北朝鮮ではブラジャーすらタブーだった?) むかし、在日朝鮮人が日朝を活発に往来していた時には、現地の親戚へのお土産として、大量の日本製の古着を持ち込んでいた。それは北朝鮮が慢性的なモノ不足であるため、生活に必要なモノとして一般庶民の間で需要があったわけだが、当時と今とでは事情が違う。 現在の古着需要は、いわゆる「ヴィンテージ・ブーム」に似た形で富裕層の間で拡大してい ...
北朝鮮当局、少子化対策でムチャな指示…「避妊と中絶禁止!」
少子化に悩む北朝鮮が「避妊手術や中絶手術を禁ずる」という指示を出したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。しかし、少子化の原因は、北朝鮮の慢性的な経済難であり住民からも疑問の声があがっている。 産みたくても産めない 北朝鮮経済の原動力は、アズマイ(おばさん)をはじめとする主婦や働き盛りの女性たちだ。男性は、原則的に所属する国営の工場、企業所に出勤する義務があるが、給料はせいぜいコメ1キロ程度。女性たちが市場で商売をして家計を支えなければならない。 家計を支える ...
北朝鮮のプロパガンダを骨抜きにした「韓流と林秀卿」
北朝鮮の朝鮮中央テレビで時々伝えられる韓国のニュースは「弾圧」「抗議集会」「デモ」などネガティブなものばかりだ。韓国のイメージ悪化が狙いだが、逆効果を生んでいる。 映像を見た北朝鮮の若者は、韓国に「スタイリッシュ」という印象を持ち、デモの横断幕やプラカードに使われている「韓国風の書体」を真似ると平安南道(ピョンアンナムド)の内部情報筋が伝えてきた。 「韓国のものはなんでもカッコいい」 韓流ドラマや映画、そしてK-POPに触れて育った北朝鮮の若者たちの間では「韓国のものならなん ...
金正恩氏に「死刑宣告」した米韓首脳会談
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と米国のオバマ大統領は16日(日本時間17日未明)、ワシントンで会談し、「北朝鮮に関する米韓共同声明」を採択した。両国首脳が北朝鮮問題に限定した共同声明を発表するのは初めてのことだ。 声明の大部分は核・弾道ミサイル問題に割かれている。内容をざっくり説明すると、国際社会が北朝鮮を核保有国として認めることはないし、開発を継続するなら代償を払わせる。しかし開発を完全に放棄するならば、より良い未来を約束しよう――というものだ。 もちろん、北朝鮮がこれに ...
【対北情報戦の内幕-10-】朝鮮総連を震撼させた公安当局の「セセデ」獲得工作
連載・日本の対北朝鮮情報力を検証する/公安調査庁編(3) 2014年夏、朝鮮総連の許宗萬(ホ・ジョンマン)議長は洪仁欽(ホン・イヌン)監査委員長から手渡された報告書を読み、露骨に表情を歪めたに違いない。洪氏は次のように語ったという。 「公安がセセデ(注:「新世代」の朝鮮語。若手活動家を指す)への工作を強めています。残念ですが、警戒心が弱いセセデは次々に籠絡されています」 洪氏が委員長を務める監査委員会は、いわば朝鮮総連内部の秘密警察であり、組織内に潜り込んだスパイの摘発を任務 ...
妻子まで惨殺の悲劇も…北朝鮮で警察官への「報復」相次ぐ
北朝鮮で最近、日本の警察官に当たる「人民保安員」から退職者が続出している。理由はズバリ、庶民からの「報復」が怖いからだ。 戦車で轢殺も 実際、取締のやり方が過酷だったり、権力をかさにきて執拗にワイロを要求してきた保安員らが、待ち伏せされて殴打されたり、殺されたりする事件が多発している。 (参考記事:北朝鮮の警察官、退職者続出のワケは…「この恨みはらさでおくべきか」) 金正恩時代になって以降、北朝鮮当局は以前の金正日政権時代と比べても、社会への統制と取締を強めている。それに対し ...
【再現ルポ】北朝鮮の橋崩落事故、500人死亡の阿鼻叫喚…人民を死に追いやる「鶴の一声」
※この記事には事故現場の凄惨な光景の描写が含まれます。 川原に広がる地獄絵図 北朝鮮の大型工事の特徴のひとつに、故金日成主席および故金正日総書記の誕生日や朝鮮労働党、朝鮮人民軍などの創建記念日までに工事を終え、その当日に完成式典を行い、体制のプロパガンダに利用するという点がある。 当局から求められた期日に間に合わせるため、「千里馬速度」「馬息嶺速度」などの号令のもと、「速度戦」が繰り広げられる。そして、竣工を一般的な工事より大幅に繰り上げるため、安全を無視した無茶な工期短縮が ...
【再現ルポ】北朝鮮の橋崩落事故、500人死亡の地獄絵図
時は金日成氏が存命中の1989年に遡る。1987年12月に始まった「平壌開城高速道路」の工事は概ね順調に進んでいた。ところが、1989年4月15日(金日成氏の誕生日)までに急ぎ工事を終えよとの指示が、当局から下される。 (関連記事:やっぱり事故が起きていた金正恩氏「恐怖写真」の現場) 突如として指示された工期短縮。それに間に合わせるため、数多くの軍人や一般労働者が動員された。その効果もあり、路盤工事は必要なペースで進んだが、黄海北道(ファンへブクト)の金川(クムチョン)を流れ ...
【対北情報戦の内幕-9-】あるエリート公安調査官の栄光と挫折
連載・日本の対北朝鮮情報力を検証する/公安調査庁編(2) 2014年3月、ある地方都市の城郭跡にほど近い政府合同庁舎から、ひとりの男が去って行った。男はかつて、公安調査庁(以下「公安庁」)のエースと呼ばれ、北朝鮮情報で右に出る者なしとまで言われた。 男が集めた情報は首相官邸に報告されるだけでなく、米国をはじめとする西側インテリジェンス・コミュニティーで共有された。その質の高さに、各国のインテリジェンス・オフィサーは惜しみない賛辞を送ったという。 (参考記事:【対北情報戦の内幕 ...
食糧「消滅」で人肉事件も…北朝鮮「大規模イベント」の裏に隠された悲劇
2012年の春、北朝鮮最大の穀倉地帯である黄海南道で、大量の餓死者が発生した。正確な死者数は今に至るも明らかになっていないが、北朝鮮ウォッチャーの間では万単位であったと推測されている。 同年4月10日、デイリーNKが最初に「餓死者急増」と報じたときには、漠然とした状況しかわからなかった。だが、時間が経つにつれ、現地の凄惨な実態が明らかになる。 北朝鮮国内にいる、アジアプレスの記者と協力者たちが取材したところでは、行き倒れになる人が多すぎて火葬する薪が足りなくなり、郊外の空き地 ...